真夏の映画まつり「思春期ごっこ」

あらすじを読んで興味をひかれ、まったく期待しないで夜の新宿武蔵野館
     
どうせ若い子の痛い演技で進行するラブストーリーで、監督も本作が長編第一作ということなのでそこそこの映像にダメダメな脚本なんだろうと思っていたら、この夏に観た映画でいちばん良かった。ストーリーはどうってことない。上の写真の二人は中学三年生で大の仲良し。だが向かって左側の娘が友情以上の感情を右側の娘に持ってしまう。だからといって何かできるわけでもなく悶々としていると、右側の娘が元小説家の川村ゆきえ(この映画の出演者でいちばんの有名人)に心を惹かれてしまう...このどうってことない話に対して、話の進行が実にていねい。主人公が自分の胸のうちを言葉に発するのはラストの方なのだが、序盤から主人公の切なさ、苦しさを観客が自然と共有できる。また映像がいちいちきれい。これは大きい画面で見る価値があった映画だなあ。
主人公のこの子、はじめて見たけど
     
演技が怖ろしく上手。今後、大人の役を同じクオリティでできるかはわからないが、自分でもどうしていいのかわからない少女への恋心、戸惑い、嫉妬、絶望が観客に痛いほど伝わってくる。演出の妙かもしれないけどね。川村ゆきえともう一人私が知っているのがゴーオンイエローやうなぎパイ逢沢りなちゃん。
     
てっきり同級生の役かと思ったら大人の役だったよ。そうだよな、りなちゃんはもう23才なんだよな。彼女は川村ゆきえの同僚で意地悪な人の役なんだよ。ただの意地悪な人だと思ってたら、中盤で彼女は正しかったことがわかる。意地悪な人ではなくて正しい人だったんだ。なお、この映画で唯一、残念だったのが上の写真で左側の娘が右側の娘に恋をするのだが、それなら右側の娘役はもっと可愛い子にしろよと。
この映画、単館上映の20時45分開始だったのだが、けっこう観客が多い。しかもマイナーアイドルのイベントみたいな客層なのだよ。みんな濃い。そしてすこし怖い。なんなんだ、この人たちは。誰が目当てなんだ。よくわからないまま映画は終了。ああ、面白かった。時刻は22時半。さあ、帰ろうと思ったら係の人が出てきて「いまからトークショーが始まります」だって。主役の女の子が来るのかな。逢沢りなちゃんだったらいいなと思ってたら、監督と川村ゆきえだったよ。だめだ、映画館が小さいのでここで帰ったら失礼だ。結局、映画館を出たのは23時、家に帰ったのは0時をまわってたよ。生の川村ゆきえだが、テレビで見るとこの人って顔の横幅が大きいでしょ。過去に生で見た芸能人ってテレビでみるより顔が細いのだよね。北川景子も4:3のアナログテレビの比率だと思ってたら、16:9の地デジ比率だった。華子様なんて2:1の4K比率だったけど、川村ゆきえは生で見ても1:1だったよ。長くグラビアアイドルをやっていた人だけど、トークショーで見た彼女は、すれてない、真面目で上品なお姉さんって感じだった。そうか、あの濃いおっさんは川村ゆきえ目当ての人たちだったのか...