夏のビデオまつり「日曜の夜ぐらいは」「オペレーション・フォーチュン」

7月になったねえ。昨年は梅雨がなかったけど今年は大丈夫みたい。梅雨があって喜んでいるのが悲しい。悲しすぎる。

日曜の夜ぐらいは...
【1,900円】じつは前回の記事を書いた時点では3話までしか見てなかったんだ。中盤でダレるかもしてないし、終盤が盛り上がらないかもしれないので1,700円にしておいたが、全10話を見て文句なしの1,900円。視聴率では初回が5%、最終話が3%と散々だったんだな。だがギャラクシー賞日本民間放送連盟賞を授賞していて、ドラマ通の間では2023年を代表する作品になっているんだな。私が最後まで楽しく見られたのが(このブログを読んでいる人なら想像できると思うが)、若い女性3人と若い男性2人がいるのに恋愛要素がまったく無いのだよね。ドラマのキャッチフレーズが「恋愛なんか奇跡じゃない。友情こそが奇跡だ」だけど、これは本当にそう。性欲とか種の保存本能に裏打ちされた恋愛より友情のが難しそう。この3人の中で主役の清野菜名がリーダーだと思って見ていたのだが、最終回まで見て振り返るとリーダーではないんだよね。いわば「議長」。みんなを引っ張りもしないし、ほかの2人も彼女を頼らない。めるるは年下で可愛い妹キャラかと思ったらこれも違っていて、混沌とした状況やみんなのモヤモヤした気持ちを言語化して意志の再確認をするという「書記長」みたいな役割。このパワーバランスをよくぞ考えた。あと岡山天音宮本信子はいぶし銀の名演。さらに毒親役の尾美としのり矢田亜希子。とくに矢田亜希子はこのドラマを見た人の全員が頼むからうっかりH3ロケットに乗って成層圏に行ってくれと思ったはず。よくこの役を引き受けた。人相も声も私が知っている矢田亜希子と違っていて最初はわからなかったよ。

オペレーション・フォーチュン
【1,700円】主演 ジェイソン・ステイサム、監督 ガイ・リッチーってだけで安心して見ていられる。2023年の映画だがまったく知らなかったなあ。全世界のネットワークに壊滅的な影響を与えることができる何か(何かは終盤までわからない)が強奪された。それを取り返すために即席のチームが作られて追跡をする。スパイ映画のいろいろな要素がてんこ盛りで最後まで楽しめる。ただし、メンバーが優秀すぎてジェイソン・ステイサムの孤独な戦いではないのは好みが分かれるかも。

Chatroom/チャットルーム
【?円】U-NEXTでは無料だったので、途中で上のドラマに専念していたのでさあこっちを見ようと思ったら月が変わって消えてしまったよ。かといってDVDを買うほどの作品でもないので、また現れるのを待つしか無い。「リング」中田秀夫監督がイギリスで撮った作品。俳優も全員がイギリス人かアメリカ人。お化けは出ない。チャットルームに集まる若者。2010年の作品なのでZoomのようなテレビ電話はまだなく、テキストベースなのだろう。それだと映画として地味すぎるので部屋の中に人物が入ってきてディスカッションをするというイメージ映像になっている。それが最初はわからなくて、自宅のパソコンの前に座っていたと思ったら、どこかの建物の部屋の中にいるので面食らう。私のブログで「この人はリングだけの監督だ」とこき下ろすことが多い中田監督だが、この人は本作品のような映画を作りたいのだが回ってくるのはアイドルが主演のホラー映画ばかりという気の毒な境遇なのかもしれない。