春のビデオまつり「オクス駅お化け」「ゴジラxメカゴジラ」

以前にこんな映画をどうやって見つけるのかと質問を受けたが、自分でも不思議だ。

ロッジ LODGE
【1,200円】4組の男女が山奥の山荘へ遊びに来る。「人里離れた」という言葉があるが、広いアメリカでは離れ具合が半端ない。途中にガソリンスタンドもないので、山荘で給油ができるようになっているみたい。どの車も到着したときにはほとんどガソリンが残ってないのがミソ。管理人がいるはずの山荘には誰もいない。給油機の鍵を開けてくれないと帰ることもできない。建物の中やまわりを探しているうちに一人ずつ消えていく。カウンタの奥にしゃがんで視界から消えるとそのまま消失したり、冷蔵庫のドアを開けて陰になった人がドアを閉めると消えていたり。この山荘はどうなっているのか...半狂乱になって事態を悪化させる男がいたりで飽きずに見られるのだが、これは何なのか最後までわからない。これを問題編にして、解答編を競作にしたら面白いと思う。

オクス駅お化け

オクス駅お化け

  • キム・ボラ
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オクス駅お化け
【1,500円】日韓合作のホラー映画。日本からは「リング」高橋洋監督が脚本で参加。ホラーよりもここで過去になにがあったかを探るミステリー色が強い。原因と対策が判明しそれを実行するのだが解決しなかったというのもリングに似ている。娘が見る音楽番組に出てくるK-POPアイドルって色白で鼻が高くて顎が細い人ばかりなのだが、映画に出てくる若い女性はまったく違って素朴な感じの人が多い。この映画の主役は10代のころの沢井美優に似ている。

ボディ/白昼の悪夢(字幕版)

ボディ/白昼の悪夢(字幕版)

  • アーラック・アモーンスパシリ、オーンジラー・レームウィライ、クリッティーラ・インポーンウィジット、パタラワリン・ティムクン
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ボディ/白昼の悪夢
【1,500円】こちらはタイのホラー映画。タイ版のアカデミー賞では特殊効果撮影賞を獲ったらしい。特殊効果撮影よりも特殊でない撮影が見事だと私は思った。室内で二人が会話をするシーンで固定カメラの長回し。家具の配置やカメラのアングルやライティングがなんとなく不安を感じさせるような作りになっている。ストーリーは姉と二人暮らしの青年が繰り返し悪夢を見る。青年が受診に行く精神科医の女医、その女医の家族、それらが交互に描かれるがどう関係してくるのか。ラスト20分まで全体像がわからなく、それが判明するとそれまでの出来事がすべてつながり、超自然的に思えた事象が合理的に解決されるのは見事。ただし、オチは私が嫌いなパターンなので400円マイナス。

カウントダウン(字幕版)

カウントダウン(字幕版)

  • パチャラ・ジラーティワット
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カウントダウン
【1,200円】これもタイの映画だが舞台は大晦日のニューヨーク。留学している3人が部屋でパーティーをしている。もっと楽しもうぜと売人に連絡をして薬を届けてもらう。だがこの売人がなにかおかしい。どんどん事態はこじれ、3人は拘束され懺悔をさせられることになる。3人には誰にも言ってなかった秘密があった...最後まで楽しめるのだが、これっていったい何だったの。やはりそういうことだったのかな。

ゴジラメカゴジラ
【1,500円】アメリカのホラー、韓国のホラー、タイのホラーに続けてゴジラが出てくるこの唐突感。U-NEXTでタイトルの下に書いてあるコピーが「パシフィック・リムよ、これが東宝の戦い方だ!」。ハードルを上げているのか下げているのかよくわからない挑戦文だ。メカゴジラって名前はなんとなく知っていたが、釈由美子が主演なの? いま調べたら3回映画化されていてこれは2002年版か。過去2作は知らないが、これは自衛隊ゴジラに対抗するためにコードネーム「三式機龍」の巨大ロボットを作った。訓練やテストを経てそれのパイロットに選ばれたのが釈由美子。だが彼女は自分のミスで同僚を死なせてしまった過去がありチームの中で孤立している。主人公が過去を乗り越え、隊員の信頼を得るかというドラマもあり、まさに釈由美子釈由美子による釈由美子のための映画。釈由美子って「修羅雪姫」とか「スカイハイ」とか本作とか、アイドル出身ながらこういうキワモノ系のドラマや映画で名を残す人っていまなら誰なんだろう。北川景子綾瀬はるかはこの路線かと思ったら見事に正統派になったからな。むしろ釈由美子の方があとが続かなかったということか。