昨日は午前中の夏から夜は冬になった。中間は無いのか!
マー -サイコパスの狂気の地下室-
【1,500円】A24とともに安定のブラムハウス制作。酒を飲んでどんちゃん騒ぎがしたい高校生、だが酒を売ってもらえない。通りかかった女性が酒を買ってくれて、さらに自分の家の地下室を使わせてくれることになる。料理も出してくれるのでそれから何度も彼女の家でパーティーをするが、この女性、なんだかおかしい...ホラー映画なのでどんどん死人が出るのだが、彼女の動機がわかると同情できる。だが子どもに罪はないぞ。個人的な復讐なので芯になる話が弱いのが物語全体の弱さになってしまった。
パンドラム
【1,500円】未来の地球、資源や食料の枯渇で人類の存続が絶望的になる。地球とそっくりな環境の星が見つかり、6万人を乗せた宇宙船が100年以上もかかる旅に出る。乗員は冷凍睡眠状態だが、クルーは2年ごとに目覚め船の管理をする。主人公が目覚めると動力が停止していて、さらに記憶障害で船に乗ってからのことが思い出せない。しかも船には怪物がいる...細部の説明が省略されており、あれは何かとか、なぜそうなったのかとかを気にしてしまうと楽しめない。宇宙空間で停止してしまった宇宙船、中は怪物でいっぱい、残ったのは二人、この状態でハッピーエンドはないだろうと見ていたらハッピーエンドだった。たしかに筋は通っている。
ミラクル コークビルの奇跡
【1,500円】実話。エンドクレジットで全員の写真や本人のインタビューが出てくる。テレビでも紹介された話のようで、女房は知っていた。狂信者の夫婦が田舎の小さな小学校を占拠する。目的は用意した爆弾で小学校ごと吹き飛ばし、全員を新しい世界に生まれ変わらせること。子どもと先生、合わせて数十人を教室に集め法外な身代金を要求する(身代金と全員を殺すのとどっちの優先度が高いのかわからなかった)。誤って予定より早く爆弾のスイッチを入れてしまう。事前に何度もテストをした爆弾だったが、いろいろな偶然が重なり威力が数十分の一。さらにいろいろな偶然が重なり、死んだのは犯人夫婦だけで、子どもや先生は全員が軽症。後日、全員から聞き取り調査をすると、子どもたち全員が不思議な体験をしていた...信じるか信じないかはあなたしだい。でもこういう事が起こることを知っておくと人生に希望が持てるよね。
ビューティフル・チャンス 優しい3つの奇跡
【1,700円】原題の「Three Doors from Paradise」のが内容をよく表わしている。テレビドラマなみ、いやテレビドラマ以下の予算で作られた映画。ストーリーもけっこう月並みなのだが、人物のキャラに合った配役と、その俳優の演技が良ければその映画は良作になるという、こっちのが奇跡。日本のミニシアター系の映画って、監督が実力以上に奇をてらいすぎて自滅しているように思う。自閉症で普通の生活が送れない主人公、施設を出てアパートで一人暮らしをする。クズの彼と別れられない女性、売春婦の母親から疎んじられている少女、この二人が彼の友達になる。彼女たちは奉仕の精神から彼を助けようというのではなく、単に同じアパートの隣人だからというだけで、面倒くさい主人公と辛抱強く接する。しかも主人公は自閉症なので、この二人に感謝をすることもなく、自分の幸運を理解していない。それでも二人は彼に合わせて一緒に食事をしたり遊んだりする。この距離感がすごくいい。これだよ、これって感じ。だが邦題のサブタイトル、「優しい3つの奇跡」のうち2つは、厄介な人が死ぬことなんだよなあ。
スリー・ジャッジメント
【800円】何者かに妻を殺害され傷心の主人公、突然に拉致されて気がつくと裁判で無罪になった最有力容疑者が椅子に縛られている。彼と会話をして真相にたどり着けということらしい。同じ建物には同じように被害者家族と容疑者があと2組いる。果たしてこの容疑者は真犯人なのか...途中で物語がどんどんツイストし、この3組の関係、事件の真相、6人を集めた目的が明らかになっていくのだが、その見せ方が本当に下手。6人中、3人が早い段階で死ぬのだが、それがアクシデントなのか、主催者の計画なのかとか、いろいろ疑問を残して終幕。モヤモヤする