冬のビデオまつり「ジョン・ウィック:コンセクエンス」「イコライザー THE FINAL」

今回はU-NEXTのポイントとAmazonの100円セールで有料まつりだ。

死霊館のシスター 呪いの秘密

死霊館のシスター 呪いの秘密

  • タイッサ・ファーミガ
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死霊館のシスター 呪いの秘密
【1,600円】死霊館のスピンオフ「死霊館のシスター」の2作目。主演のタイッサ・ファーミガは、死霊館シリーズ・ウォーレン夫人役であるヴェラ・ファーミガの実の妹。でもずいぶん年が離れているよなと調べたら21才も離れている、ほとんど親子。

   

本編終了後に場面はウォーレン夫妻の家になり依頼の電話がかかってくるカットが入る。シスターの子孫がウォーレン夫人であることを暗示しているのか。でもシスターだから子どもがいないよな。映画は世界各地の教会でつぎつぎと惨殺事件が起こる。前作で悪魔の復活を阻止した主人公が調査を命じられる。って、運が良かっただけだから若い女性にやらせるなよ。屈強な神父がたくさんいるだろうに。怖いのは最初だけで、前半は事件の謎に迫るミステリー、後半は悪魔との戦いの活劇。悪魔が意外とヘタレなのか、シスターがすごく強いのか、けっこう簡単に勝っちゃったので300円マイナス。

ナイル殺人事件
【1,200円】オープニングクレジットで原題が出てきて「Death on the Nile」。そうか、「ナイルに死す」が原作か。ポスター中央はワンダーウーマン。だが本作では最初の犠牲者。船の上というクローズドサークルだが、登場人物が多い分、一人一人の掘り下げが浅く感情移入できる人がいない。なので最後にポワロから真相を明かされても「ああそうですか」で終わっちゃうのが残念。この作品はロングカットが多いのが特徴。人物が船の中を歩くのをカメラがずっと正面とか側面から追う。事件の真相を知ると、このロングショットはミステリーとしての公平性を担保する手法なのがわかる。別の場所では何かが起こっているが、この人に視点が固定されているので別の場所のことはわかりませんよと。

ジョン・ウィック:コンセクエンス
【1,900円】シリーズ最終作と言われている作品。2作目で裏社会の掟を破ったため賞金首になってしまった主人公。つぎつぎに現れる賞金目当ての刺客。この状況を打開する唯一の方法が見つかりそれに賭ける主人公...最初の舞台が裏社会御用達の大阪コンチネンタルホテル。そこの支配人が真田広之だが、吹替版では声優が声をやっている。それが真田広之本人よりもこの役に合っていて、この手法って日本映画や日本のドラマに導入することが真剣に検討されてもいいと思う。西野七瀬の声を声優がやったら安心して見ていられる。この映画はタイトルが本編が終わってエンドロールの最初に出てくるタイプだが、原題が「John Wick: Chapter 4」。あれ? 本作は3作目だと思っていたら4作目か。ってことは私はまだ3作目を見てないや。すごく得した気分。

イコライザー THE FINAL
【1,900円】これは「The Equalizer 3」なのでだいじょうぶ。終わり方が「ジョン・ウィック」とは違うので続編も可能だが、デンゼル・ワシントンがもうすぐ70才だからもう無理。武器を持たずに敵地に乗り込んでそこらへんにあるもので戦うのが1作目は面白かったが、それはこのシリーズのフォーマットってわけではないみたいだ。今回の敵はイタリアンマフィアだが、組織の大きさや戦力では3作中いちばんの小物。だが地域密着型のワルなので市民が痛めつけられたり店を燃やされたり、ストレスはもっとも大きい。とはいっても小物なので最後はあっさり主人公が殲滅する。ここは人質がいるとか主人公にもうちょっとハンディがあっても良かった。冒頭は主人公がマフィアが運営する覚醒剤の拠点を殲滅したところで、彼がなぜここに来たかは語られない。それがエピローグで明らかになり、ほぼ大晦日井之頭五郎なみの理由なのがほっこりする。

ステロイド・シティ
【1,700円】昔、隕石が落下してクレーターがある砂漠の真ん中の町。優れた発明をした少年少女とその家族が招かれてイベントが開催される。それぞれの家族の群像劇になっているのだが、イベントの最中にUFOが飛来し宇宙人が降りてきて隕石を持ち去る。軍隊が来て町は封鎖され、すぐに帰るはずだった家族も町から出られなくなる...UFOとか宇宙人はすぐに帰ってしまうので、むしろ町に来た人の真面目なのか不真面目なのかよくわからない会話と行動を楽しむ映画。トム・ハンクススカーレット・ヨハンソンは出ているものの、同じ物は日本でも作れるくらいの低予算映画。でもこの舞台設定で2時間飽きさせないだけの脚本を作れる人が日本にいない。漫画家を批判している暇があったらもっと精進せよ。

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いつも妙な映画ばかり紹介している私の映画レポ。これだけ封切り直後のメジャーな映画ばかり5本も並ぶのはいままでもこの先も無いと思うよ。なんの自慢なのかと。