冬のビデオまつり「ザ・ウォッチャーズ」「自由を手にするその日まで」

昨夜は初めて暖房を入れた。冷房も暖房もいらない季節が短すぎ!

約束 ~16年目の真実~
【2,000円】すでに感想を述べているので省略。原作がないオリジナルの脚本なんだよなあ

自由を手にするその日まで
【1,200円】知っている俳優が一人もいないB級映画。私がB級と言っているのは予算とか配給方法(単館or全国)の違いであって、映画そのものの質ではないので念のため。「かつや」と「和幸」、「バーミヤン」と「銀座アスター」の違いだ。ただ、バーミヤンの餃子は285円だが銀座アスターは972円。対して映画はどれでも2,000円。これは一考の余地があるのではないか。料金の問題は劇場にも言える。前の座席に座っている人の頭でスクリーンの下部2割くらいが隠れる新宿武蔵野館が同じ新宿のピカデリーやバルト9と同じ料金なのは納得がいかない。ただし、少し待てばAmazonプライムやU-NEXTで安く見られるのにわざわざ映画館に行く人なので、そんな細かいことは気にしないのかもしれない。この映画だが、社長から同僚まで、社内の全員からパワハラを受けている主人公。彼女がとくにドン臭いというよりストレスのはけ口にされている。交際している彼もただの肉体関係だけ。怒りが頂点に達した主人公はネットで見つけた殺人を請け負う業者に依頼し、社員全員を抹殺してもらうことにする...終盤で話がどんどんツイストし意外な結末になる。こんなことになるなら全員に下剤を飲ませるくらいにしておけば良かったのに。

リアル鬼ごっこ 2015劇場版
【500円】原作とはまったく違う内容。園子温監督がタイトルに惹かれて、そこからイメージするストーリーを作って映画化したもの。だめだって、この監督の自由にさせたら。

ロストハーモニー
【500円】2011年に公開された高校の夏合宿ホラー。主演が広瀬アリスだが、クレジットの順番が広瀬アリスインディード高畑充希なんだよね。いまなら広瀬アリスインディード→その他で、最後に一枚看板の高畑充希になるはず。13年前の広瀬アリス高畑充希の格がわかって興味深い。そもそもいまなら高畑充希はこんな役をやらないか。

亡霊学級
【800円】U-NEXTで見たが、この作品はDVDさえ出てないのか。すごいぞ、U-NEXT。1996年公開で監督は日本のホラー映画の祖、鶴田法男。急にでかい音がするとか、暗闇からお化けがでるとか、観客を驚かせるのではない。昼間なのに薄暗い廊下や図書室、玄関ホールを引きで映した、「出そうで出ない」無音の映像が秀逸。そうなんだよ、出ないのが怖いんだ、出ちゃうとそれほど怖くないんだよ。前半は良いのだが、いろいろ出てくる終盤になると30年後のいま見るとけっこう陳腐。ホラー映画の終盤をどうするかの課題も以降の監督に伝えられたのではないだろうか。

ザ・ウォッチャーズ
【1,800円】監督はM・ナイト・シャラマン監督の娘。主演は「マイ・ボディーガード」ではガキンチョだったダコタ・ファニング。広大な森の中を縦断する道路の途中で、車の故障で立ち往生した主人公。携帯も通じない。助けてくれる家を探しに森の中に入るが家も人もまったく見当たらない。しかも何かの気配を感じて、やっと見つけた家に逃げ込む。そこには他人同士の4人が暮らしていて、この森からは出られない、夜になるとウォッチャーズ(監視者)が外に来るのでガラスの壁の前で姿を見せなければならない、夜に外に出ると監視者に殺されると教えられる...ここから先は軽いネタバレになるが、脱出方法が見つかり一人が犠牲になったものの、3人で脱出し家に帰る。この時点でまだビデオは20分残っている。ここからがいわば解決編で、人類の歴史に関係してくる監視者の正体が判明し、そして最後の対決が待っている。これは話の進め方、手の内の見せ方、話の畳み方が上手だなあ。ちょっとクセのある主人公にダコタ・ファニングはぴったり。