夢見るシャンソン人形

きょうの話題は古いぞ。

 

平成生まれはもちろん、昭和40年代生まれでもちんぷんかんぷんかもしれない。中尾ミエが歌った「夢見るシャンソン人形」って歌があったでしょ。あったでしょ、ってこの時点でほとんどの人は脱落すると思う。♪私は夢見るシャンソン人形 心にいつもシャンソン  夢見る人形♪ ってやつ。この歌のことを考えたことなんかこの数十年なかった。きょう、コロナワクチンの4回目の接種に行ったんだよ。そうしたら、ワクチンの影響で脳のシナプスの変なところが点火して、この歌の原曲を聴きたくなった。なぜと言われても困る。自分でもわからないんだから。探したらあったよ。


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歌っているのが「フランス・ギャルFrance Gall/1947-)」だって。姓が「ギャル」で名が「フランス」。そんな馬鹿な。いや、Wikiで調べたら実際にそうだった。日本人なら「姉ちゃん 日本」。この動画についている和訳はあまり良くなくて、こっちのがよくわかる*1。タイトルは「ロウ人形、おかくず人形」だって。歌詞を見ると...シャンソンなんて一言も出てこねえ。しかし、支離滅裂な歌詞だなあ。日本語の歌詞を書いたのはあの岩谷時子さん。日本語の歌詞のがずっと良い。以前に沢井美優フランス語会話のレポを書いていたとき、ちょうど大学でフランス語を教えているセニョールさんが解説をコメント欄に書いてくださっていた。最終回で「愛の賛歌」を歌ったとき画面の下に出る字幕が、岩谷時子が作詞して越路吹雪が歌ったのとあまりにも違っていて驚いた。あなたが死んだから私も死ぬの、みたいな歌詞。セニョールさんによると、あれはあまりにも退廃的な歌詞で物議を醸したらしい。でもこういうところがフランスらしさなのかもしれないね。フランスのホラー映画がエグいのもわかる。あと原曲の中で「ボンボン」って言ってるのが聞こえる。歌詞を調べたら「rose bonbon(バラ色のキャンディー)」だって。ボンボンってフランス語でキャンディーのことだったのか。この動画のフランス・ギャルさん、テレビで歌うのに慣れてないのか、事前の打ち合わせがちゃんとできていなかったのか、間奏の時にどっちを向くのか困っているのが可愛い。