小松彩夏「白衣の戦士」

このドラマの楽しみ方がわかったよ。はじめの15分から20分くらい、中条あやみのくどい芝居と顔を我慢すれば、あとはシリアス展開になるので最後まで見られる。今回はステージ4、余命2、3ヶ月で入院した患者さんを見送る話だった。ここのシーンは良かったな。その患者さんのために何をしてあげたら良いのかわからない主人公。

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   「わたし...なにもできません」

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   「そう?」

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   「意外とそんなことないんじゃない?」

 「君ならできるはずだよ」、と言うとプレッシャーになるので軽いノリで背中を押してあげる。これ大事だね。

現役看護師が語る「白衣の戦士」第3回-患者の死-

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   「悲しくないわけないでしょ。
    ナースだってドクターだって何度見送っても患者さんの死に慣れることなんてない」

 入職3年目くらいの若い子が、仲良くしていたお婆さんが亡くなって泣いていたそうだ。それを冷ややかな目で見ていた娘。口には出さないが「ふーん、泣いちゃうんだ」と思ったそうだ。それを娘から聞いて「おまえはなんて薄情な人間なんだ。泣かないおまえの方がどうかしてるだろ」と私が言った。娘が言うには...入院患者のほとんどは老人。回復し自立できるようになって退院する人などめったにいない。そのまま病院で死ぬか、治療をする必要もなくなって別の施設に転院するか。病院で亡くなるくらい状態が悪い人だと、病院では楽に死なせてもらえない。点滴、酸素吸入はあたりまえ、自分で食べられなくなると胸に穴を空けてチューブで流動食を流し込む。自分で寝返りを打てなくなると床ずれができるので定期的に身体の向きを変える。こういった処置は患者さんも苦しそうなので、これは誰のためにやっているのか? 患者に痛い思いをさせて、家族には経済的な負担を強いて、医療とはなんなのか? この仕事について以来、常に頭から離れない疑問。そういった末期の患者さんが亡くなると娘が思うことが「お婆ちゃん、やっと楽になれたね。もう誰もお婆ちゃんに痛いことや苦しいことをしないよ。ゆっくり休んでね。長い間、お疲れ様でした」。昨年、娘は療養型の病院に移った。ここは家族が望まない限り延命措置はしないので患者が何本ものチューブでつながれることはない。前の病院で娘が感じていたストレスはないそうだ。そういう話を娘から聞くと、私と女房は「わしらも延命措置はしないでくれ。そのまま死なせてくれ。なんならそのちょっと前に殺してくれ」と懇願する。まあ、そのときが来ると「死にたくなーい」と暴れるかもしれないけどな。