炎の28番勝負ー12〜14本目「名前」「少女邂逅」「パンク侍、斬られて候」

     
ミステリー作家・道尾秀介の原案とあるのでめったなことにはならないだろう。作った会社が倒産し離婚をし、いまはペットボトルのリサイクル工場でアルバイトをする主人公。だが工場では一人娘と入院している妻がいる3人家族、飲み仲間にはやり手のビジネスマン、なりたくてなれなかった自分を語ってぎりぎりのプライドを保つ主人公。ある日、主人公を「お父さん」と呼ぶ女子高生が訪ねてくる。前半は主人公の側から、後半は女子高生の側からの物語が語られ、二人の物語が合わさるときサプライズが待っている...最後まで飽きずに見られるのだが二人の掘り下げが浅いのが残念。とくに女子高生側の心情に観客が寄り添えない。でもこの女の子はポスターより実物のが可愛い。演技も上手だったので次回作に期待だ。


     
いじめられっ子の女の子(ポスター左)。「つむぎ」と名付けた蚕を持ち歩いている。いじめっ子にその蚕を捨てられてしまったとき同じ名前の転校生が現れる(ポスター右)。唯一の友だち、唯一の味方。そこから主人公の生活が好転しクラスの友だちも増えていく。だが、つむぎには何か謎がありそう。あの蚕の生まれ変わりではないのかと思う主人公...ここから先のストーリーが要約できないほどよくわからない。所々に挿入される幻想シーンも何を表しているのか、ラストのサプライズから逆算してもよくわからなかったよ。途中までは良かったのだがラスト15分を理解できるだけの伏線がないというか。このポスターも左側の子は実物のが可愛い。演技も上手だったし、若い才能がいろんなところにあるもんだなあ。


     
見に行った人はいますか? で、どうでした? 北川景子は良かった。可愛い北川景子とキリっとした北川景子が見られた。あとかなり重要な役。なにしろ

     ○○まで○○○○のは北川景子だけ

だが映画そのものは私としてはかなりイマイチだった。とにかくテンポが悪い。こういう荒唐無稽な話は観客が深く考える前にどんどん先に進めるのがコツだと思うのだが、一つ一つのシーンが長い。後半の時間を半分にしたら佳作になったかもしれない。うーん、北川景子は次回作に期待だ。