検証・これが実写版の台本だ!−act35(その7)

act35の台本はこれでほとんど語り尽くした。最後に一箇所だけ台本と放送が違う部分を紹介して終わろう。屋上での戦闘の後のシーンだ。

【シーン34】屋上

笑みを交わす二人を見るヴィーナス。

やがて二人に歩み寄り。

ヴィーナス「プリンセス、今日のお詫びに、ライブのチケット、ルナに渡しておきます。それじゃ」

セーラームーン「?」

ヴィーナスが去って行く。

セーラームーン「ライブって?」

エンディミオン愛野美奈子じゃないのか」

セーラームーン「何でヴィーナスが?」

エンディミオン「自分のライブだからだろ」

放送ではチケットをムーンに渡しているヴィーナスだが、台本では言付けだけして去っていく。当然、チケットを見て喜ぶムーンは描かれていない。ヴィーナスは変身前にチケットを用意してたのか、だから戦闘に少し遅れてきたのか、戦闘中はどこに入れてたのか。その点に目をつぶれば放送のように現物を手渡しする方がずっと良い*1。チケットはポケットにでも入れていたのだろう。act20でバレンタインデーのチョコレートをタキシード仮面に渡すのに比べたらなんということは無い。チョコレートはかさばるし、ポケットに入れて戦闘などしたら体温で溶ける。そもそも実写版のルナに、とくに人ルナの方には重要な事を頼みたくない。
台本からカットされたシーンを調べることによって小林靖子が描いたセーラームーンの世界を補完してきたが、このように放送時に付け加えられたシーンもけっこうあるのはなかなか興味深い。明日からは、いよいよドッカンドッカンのact36だ。ここにも美奈子&レイ回りでカットされたシーンが満載だ。
(act35おわり)

*1:あの状況でルナに渡すのだってけっこう難しい