検証・これが実写版の台本だ!−act23(その2)

きのう紹介したシーンと対になる部分を見ていただこう。act23は私の好きな回なので、以前に全15回に渡るレポを書いた。そこでは第13回*1にあたるシーン、放送では7時54分からだ。セーラームーンセーラーヴィーナスの絶体絶命のピンチ*2にセーラーマーズが現われるシーンだ。
画面を盛り上げるヘリコプターの音*3ネフライトと対峙するセーラーマーズ。「無理よ!マーズではネフライトに勝てない」と顔をしかめるヴィーナス。「だいじょうぶ、レイちゃんならきっとやってくれる」と見守るムーン。仁王立ちから腰を落としてネフライトが両手からエネルギーを放射して電気玉を作る。マーズは炎の舞から真・妖魔退散。炎に照らされた顔で驚くルナ、ヴィーナス、ムーン。消滅するネフライト。陽炎の向こうで肩で息をするマーズ。
と、このあたりの台本なのだが、なんてあっさりしてること。これが演出というものだろう。とくに台本の行間を、ヴィーナス、ムーン、マーズの顔の表情のアップで語らせる。空気の読み合い、腹の探り合いのレイと美奈子、レイへの信頼と偽プリンセスへの畏怖を隠さないうさぎ。意図がわからないヘリコプターの効果音と暗い画面が難点だが、佐藤演出が物語にマッチした回と言えるのではないだろうか
(つづく)

*1:http://d.hatena.ne.jp/M14/20050328

*2:正しくはヴィーナスだけのピンチ。ムーンをシカトするネフライト

*3:本気でそう思ってるのか?