春のビデオまつり「ウルトラマンブレーザー THE MOVIE 大怪獣首都激突」

AmazonはDVDだけだが、U-NEXTでは配信が始まった。

ウルトラマンブレーザー THE MOVIE 大怪獣首都激突
【1,700円】200円引いてあるのが、これって劇場版か?というほどテレビ版と違いがないというか、特別感がない。ただブレーザーは宇宙に帰ってもいないし、正体もバレてないので、そのままの世界観で続編が作れる。これを見るちょっと前に「ウルトラマンZ」の第1話の途中までを見たんだよ。

「ご唱和ください、私の名を」のZね。途中までというのはそこで挫折した。Zを見てからブレーザーを見ると、これの良さがあらためてわかる。ブレーザーではウルトラマンに変身するのがそれまでの若手の隊員から隊長になったんだよね。芸歴15年の中堅俳優が演じるので安心して見られる。あと、ブレーザーウルトラマンがそれほど強くないのが面白いとテレビ版の感想で書いたが、劇場版はさらに弱くなって(というか怪獣が強くなって)

   

ブレーザー一人では歯が立たなくて結果的にブレーザーが国会議事堂を破壊。ダメじゃん。

   

防衛隊の巨大ロボット・アースガロンが到着するが

   

それでも怪獣のが強くて

   

地上部隊の攻撃でやっと突破口が開かれる。いいよいいよ、これがブレーザーだよ。過去のウルトラマンシリーズだと、ウルトラマンは神のような存在だったが、このドラマでは防衛隊がブレーザーのことを「頼りになる戦友」と思っているのがいい。「神のような存在」で思い出したが、この映画。

監督の三木聡が喜劇映画の監督だと知らない人が「シン・ゴジラ」みたいなポリティカルスリラーと勘違いして劇場へ行き、ブーブー文句を言いながら帰ってきたという。少しだけネタバレを書くが、クライマックスであることが起こる。それの掛け声というか呪文が

   
   「デウス・エクス・マキナ

この意味はWikiによると

デウス・エクス・マキナdeus ex machina、羅: deus ex māchinā デウス・エクス・マーキナー)とは、演出技法の一つである。古代ギリシアの演劇において、劇の内容が錯綜してもつれた糸のように解決困難な局面に陥った時、絶対的な力を持つ存在(神)が現れ、混乱した状況に一石を投じて解決に導き、物語を収束させるという手法を指した

デウスは英語のゼウスで神、マキナは英語のmachineで機械、エクス・マキナ機械仕掛け。唐突に神が現れ物語を収束させる。この映画への文句は「そこでそれが出てくるなら、それまでは何だったんだよ」だと思うが、ウルトラマンに限らず変身ヒーロー物だって唐突に神が現れるんだよね。それへの皮肉をギャグにしたのがここの展開だと思う。その点でデウスってほど強くないブレーザーは面白い。