秋のビデオまつり「パシフィック・リム」「ウォーデン 消えた死刑囚」

週間天気予報によると、昨日と今日が夏、明日と明後日が秋、その先の3日間は冬みたい。

あの頃。
【1,200円】ハロプロに青春を賭ける男たちの物語。この次の世代になるとAKBが出てきてライブや握手会が頻繁に開催され、アイドルの応援のしかたが変わってくるのだと思う。この手の映画の面白さは「愛すべきバカ」だが、本作は登場人物がそれほど魅力的でないのと、そこまでバカに吹っ切れてないのが作品に弱さになっている。その点では本作と同じ年代の男たちが悪ふざけをする「くれなずめ」の方が良くできていた。

トラップ・ガール 美しき獲物
【1,200円】良くあるパターンの、悪い奴が悪いことをしているのを目撃してしまったために殺されそうになる女性が反撃に出るリベンジ物。この主人公は特殊部隊にいたとかではないのだが、仕事上で優れた身体能力と持久力がある。なによりチャンスにためらわず敵を殺せる。終盤までは良いのだが、最後にサプライズがある。てか、このラストは驚くよ。「フランス製のホラー映画かよ!」って。勧善懲悪か、悪くても引き分けにするハリウッド映画としては珍しいラスト。ストレスがMAXだ。なぜこのエンディング?

D5 5人の探偵
【1,000円】5人の有名声優が名探偵に扮して殺人事件の謎を解く舞台劇。ほとんどが舞台の上で動きが少ないのでセリフが上手に話せればドラマが成立する。構成は悪くないのだが、犯人をそれにするなよって。

牛首村

牛首村
【800円】前2作は劇場で見て、もうこのシリーズを映画館で観るのは止めようと思った。Amazonプライムで無料になったので見てみたが映画館に行かないで正解。ファンの人には申し訳ないが、この清水崇監督は「呪怨」だけの人だったみたい。何度か書いているが、映像化しやすいホラー小説の名作がたくさんあるのだからそれを使おうよ。

パシフィック・リム
【1,900円】ギレルモ・デル・トロ監督の名作、いまさらながらだが見た。この映画より後に作られた作品で「シン・ゴジラ」はまあいい。あの映画でのゴジラは大災害を象徴するアイコンで、怪獣映画というよりポリティカルスリラーだったからね。問題は「シン・ウルトラマン」。関係者は「パシフィック・リム」を見ているだろうから、よくあれを公開できたな。業界人は「ハリウッドは予算があるからあれだけのセットやCGが作れるんだよ」と言うかもしれないが、そんなことはわかっているし、そこは割り引いて日本映画を見ている。このジャンルの映画に必要なのは疾走感、ドライブ感だと思う。特撮映画なんて深く考えたら突っ込みどころは満載なので、観客にその暇を与えないテンポと緊張感を維持することが大事だよね。しかし「パシフィック・リム」を見た人はみんな菊地凛子芦田愛菜のファンになっちゃうよね。

ウォーデン 消えた死刑囚(字幕版)

ウォーデン 消えた死刑囚(字幕版)

  • ナヴィッド・モハマドザデー
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ウォーデン 消えた死刑囚
【1,600円】珍しいイラン映画。刑務所の引っ越し作業中、死刑囚が一人いなくなった。主人公の所長が陣頭指揮を執り刑務所内の捜索をする。主人公は警察署長への栄転が決まっており、ここでヘマをできない。所内をくまなく探すが見つからない。その死刑囚は冤罪である証人が現われたが行政官である自分にはどうしようもできない。立ち退きの期限は迫る...隠れ場所は早い段階で私はわかったよ。ラストは全体としてはハッピーエンドだが、その結末では主人公がかわいそうだろう。甘すぎるよ、所長。ヒロインの女性がすごい美人。

   

イラン人は美人だね。

マスカレード
【1,500円】大金持ちの画商の家。両親は慈善事業のパーティ、小学生の娘とベビーシッターは留守番。家が停電になり強盗が押し入ってくる。ベビーシッターは惨殺され、娘は隠れる。逃げる娘と追う強盗。そこに両親が帰ってくる...ラストシーンで判明する意外な事実。観客に向けたトリックが仕掛けられた映画だが、「やられた~」と感心することがまったく無い。おそらく、その前に真実の一部をチラ見せして観客はある矛盾に気がつく。そのモヤモヤがラストシーンで解消するという構成にしなけれいけないのだと思う。ラストのサプライズのために隠していることが多すぎ、それが最後まで解消しないので種明かしを見せられて逆にモヤモヤするという珍しい映画。