春のビデオまつり特別編「スター・トレックIV 故郷への長い道」

今日は特別編をお送りする。

スポックを蘇らせ地球への帰還の航海に出たカーク提督一行。そのころ謎の宇宙船が地球に向かって飛行していた。攻撃はしてこないのだがこの宇宙船がそばに来るとロケット、宇宙ステーション、すべての動力が止まってしまう。ついに地球に接近すると、

   

海の水が空に吸い上げられ

   

地球全体が厚い雲に覆われ日光が遮断されてしまった。かといって、この宇宙船は攻撃はしてこない、ただ迷惑なだけなのだ。向こうはなにかの電波を地球に送り交信しようとしているのだが、まったく内容がわからない。逆に地球から交信を試みてもまったく反応しない。人類滅亡のカウントダウンが始まってしまった。地球から「航海中のロケットは絶対に地球に近づくな」のメッセージを受信したカーク一行。スポックが謎の宇宙船から発信されている電波を分析すると、ザトウクジラの言語だとわかった。クジラは人類が誕生する前から地球に生息していた。おそらくそのころに地球に立ち寄った宇宙人がザトウクジラと交信し、数千万年後のいままた地球に立ち寄りザトウクジラとの交信を試みているらしい。だがザトウクジラは21世紀に絶滅している。地球の危機を救うにはタイムワープを使って20世紀に行き、ザトウクジラを捕らえて23世紀の海に放すしかない。こうして20世紀(映画の公開は1986年)に来たカーク提督らいつものメンバー。クジラを探すチーム、クジラを運ぶ水槽を作る材料を調達するチーム、23世紀に帰るための燃料を調達するチームに分かれ、勝手がわからない20世紀で活動を始める。宇宙船にクジラを入れる水槽を作るには透明アルミニウムが必要。製鉄所に行き社長に会う。化学式を教えるので透明アルミニウムを作ってもらうことにする。化学式をパソコンに入力する。

   
   スコット「(マウスに向かって)ハロー、コンピューター!

   
   社長「...キーボードで...」

   
   スコット「キーボードでか! これは面白い」

こういうトンチンカンなやり取りが面白い第4作なのである。ちなみに机の上にあるパソコンがこれ。

   

初代マッキントッシュ。懐かしいな、おい。必要なものがすべてそろったがチェコフが大怪我をして病院に運ばれる。20世紀の医療では助からないが、23世紀の医療技術ならかすり傷。カークとドクター・マッコイが病院に忍び込む。廊下のベッドに寝かされている老婆にマッコイが「どうした?」と声をかける。

   
   老婆「透析ですよ」

   
   マッコイ「透析? 何という遅れた治療を!」

   
   マッコイ「さあ、これを飲んで」

23世紀から持ってきている薬を老婆に渡す。その後、手術はうまく行って逃走。途中でさっきの老婆に会う。

   
   老婆「先生のお薬が効いたわ。腎臓がまっさらに!」

わずかな時間ですっかり元気になった老婆。そう、23世紀は特効薬があるので腎臓病は怖い病気では無い。透析をする人もいないし、腎臓病で入院したり死亡する人はいない。この腎臓病の特効薬の名称は「BeniKoji」。21世紀に極東の国で起こった薬剤事故の原因を調査しているとき偶然に見つかった物質から作られている。

・・・

最後の段落は嘘です。被害に遭われた方はすみません。お亡くなりになった方のご冥福と、被害に遭った方の一日も早い回復をお祈りしています。スタートレックの第4作「故郷への長い道」は20世紀に来るという異色作だが見せ場も笑いも盛りだくさんの名作。もちろん1,900円。