真冬のビデオまつり「ヴィレッジ」「ラン・ハイド・ファイト」

今日は寒いし花粉が多いし。

最強殺し屋伝説国岡
【1,200円】「ベイビーわるきゅーれ」の監督による国岡という伝説の殺し屋の日常を追うドキュメント。もちろんドラマだよ。殺し屋が仕事をするところを映画にできないし、彼のターゲットがこっちに銃を向けているのになんでカメラマンは撃たれないのかという。殺人の依頼をまるでウーバーイーツの配達をするように淡々とこなしていく主人公が不気味。

ANIARA アニアーラ(吹替版)

ANIARA アニアーラ(吹替版)

  • エメリー・ヨンソン
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ANIARA アニアーラ
【1,000円】荒廃した地球を逃れて火星に移住する8,000人を乗せた大型ロケット。だが事故で推進力を失い軌道からそれて宇宙を彷徨うことになる。酸素、水、食糧、娯楽はある。無いのは「希望」だけ。その中で人々はどう生きていくのかを描く数十年の物語。外部的な脅威があるわけではなく、反乱が起こるわけでもなく、ひたすら淡々と話が進む。

ヴァンキッシュ
【1,500円】女性でありながら凄腕の麻薬の運び屋として裏社会に名をとどろかせた主人公だが、引退して娘と静かに暮らしている。だが娘を人質に取られ最後の仕事を強要される...主人公は角刈りにしてなければ美人なのにな。ジェイソン・ステイサムの映画にありがちな設定だが、バイク以外の特殊能力はないので敵もその程度の強さ。

ヴィレッジ
【1,700円】たしか映画館で見たよな。オチも覚えているがどんでん返し映画の傑作に入っていたのでもう一度見てみた。19世紀ごろと思われるアメリカの村。まわりを深い森に囲まれ、そこには怪物がいるので入ってはいけないと言われている。主人公は盲目の女性。恋人が深い傷を負い、村にはない薬を手に入れないと助からない。彼のために怪物がいる森を抜け町に行く主人公だが...映画館で観たときはオチがすごすぎて、むしろ腹が立った記憶がある。いまあらためて見ると、町に入ってすぐにさかなクンみたいな青年に会わなければ薬を手に入れられなかったよね。

ファイナルガール
【1,000円】映画の構成の失敗だと思う。殺し屋に育てられた孤児の主人公。最初のミッションが連続殺人集団を抹殺すること。自分が囮になり一人ずつ血祭りにするが、この順番で見せるなよ。3部構成にして、殺人集団の悪事と主人公の素性を知らずにナンパしてメンバーの一人が返り討ちに遭うまでが第1部。時間を巻き戻して主人公が殺し屋に拾われ殺人マシンに育てられるまでが第2部。そして第3部を第1部のつづきにすればナーメテーターになったのに。

アフター・アース
【1,200円】ウィル・スミス親子の共演作。それにはなんの興味もなかったが、設定が「1000年後の未来。人類の環境破壊に対して地球が人類に復讐をする。もはや地球は人類が住めない惑星になった」。これが面白そうで見てみたが、とくに地球である必要もなく、怪我をして動けない父の代わりに生意気な息子が悪戦苦闘をするのもありがち。ウィル・スミスが持っている何もしなくても見た人に好感を与える才能を息子が引き継いでないのが気の毒。

ガーディアン24(字幕版)

ガーディアン24(字幕版)

  • イッサカ・サワドゴ
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ガーディアン24
【500円】ナーメテーター物と思って見たがいろいろ中途半端。主人公をもっとぶっ飛んだ人にして、強盗側の視点で物語が進行し、忍び込んだらヤバイ奴がいて逃げ回る話にすれば面白かったかも。

エクトプラズム 怨霊の棲む家
【1,500円】よくある家物のホラー。話もありきたりだが、手の内の見せ方や登場人物のキャラや役割に工夫があり、意外とよくできていた。エクトプラズムが気体状ではなく、金属状なのが面白い。ただ物語とは関係ない。

ラン・ハイド・ファイト
【1,700円】高校生4人が武装して母校を占拠し、生徒を殺していく。カフェテリアに生徒を集め、その模様をネット配信するが田舎の警察では武装集団に有効な手がない。たまたまトイレにいたので脱出できた主人公の少女だが、友だちを救うため、殺された友だちの復讐のために校舎に戻る...この主人公は父親から射撃とサバイバルの英才教育を受けていたが、これも中盤まで隠しておいた方が良かったと思う。タイトルは銃撃犯などに遭遇した時の対応方法としてアメリカで言われていることらしい。まずはラン(逃げる)、逃げ切れなかったらハイド(隠れる)、見つかったらファイト(戦う)。日本で言われてる「沿岸で地震に遭遇したら高いところに行け」みたいなものだが、ファイトが前提の国に住みたくないよ。主人公の最後の行為、気持ちは十分にわかるがあれは正当防衛にならないと思うぞ。