冬のビデオまつり「ブラッドショット」「女神の継承」

今回もマイナーな作品の詰め合わせだ。これを4本とも見たことがある人でチームを作るとしたら野球、サッカーは無理。バスケかカーリングだと思う。

ブラッドショット
【1,200円】近未来、いやけっこうな未来の話。テロリストに妻を殺され、自分も殺された主人公だが、最新のテクノロジーで生き返る。血管の中でナノマシンが身体中を巡り、どんな傷も修復する。脳から直接、ネットワークにアクセスし情報を引き出すことができる。復活した主人公は研究所の博士の制止を振り切って自分と妻を殺したテロリストのもとへ復讐に行く。だが、この研究所にはある陰謀が隠されていた...陰謀の謎を解くまでのミステリー、自分と同じ能力を持った敵との戦い、未来の数々のガジェットと盛りだくさん。惜しいのが主人公役のヴィン・ディーゼルが生身で十分に強そうなこと。もっと華奢な人が演じた方が面白かったと思う。

バーニング・ブラッド
【1,200円】ギャングに捕らえられた姪を主人公が救い出すところから物語が始まる。事務所にいたギャングを皆殺しにしちゃったこと。さらに姪が監禁されていた鍵が付いていたキーホルダーを無意識に持ち帰ったがそこに組織の情報がすべて書き込まれたUSBメモリが付いていたこと。ギャングのボスが復讐とメモリの奪還に来る。主人公は妹の家に姪を送り届けるが立ち去る間もなくギャングが来て籠城戦になる...圧倒的に不利な状態での戦いは大好物だが、いかにしても舞台が狭すぎる。ただ主役のスコット・アドキンスの格闘術が独特で面白い。この手の映画って殴るか蹴るかでしょ。そこに投げ技が多用されるのが新しい。

Miss.ガンズ(字幕/吹替)

Miss.ガンズ(字幕/吹替)

  • アレクサンドラ・フェイ・サデギャン
Amazon

Miss.ガンズ
【1,000円】凄腕の警官だったが誤って同僚を射殺してしまい休職中の主人公。友人に誘われ4人でキャンプに行くがそこで殺人を目撃してしまう。この設定の映画、過去に3本くらい見た。アメリカでは良くあることなのか? 保安官を中心とする、合衆国からの独立を目論む武装グループとの戦いになる。相手は機関銃を持った数十人、こちらは警官2人と素人2人で武器は拳銃が2丁だけ。それでも敵を倒すとその武器が手に入るというシューティングゲームの展開。敵の数は多いが、戦争ごっこをしている人たちなので弱い。設定のわりに爽快感がない映画。

女神の継承

女神の継承

  • ナリルヤ・グルモンコルペチ
Amazon

女神の継承
【1,200円】タイ版エクソシストアメリカ映画の悪魔払いは「エクソシスト」とか「死霊館」とかいかにも強そうな人がエクソシストでしょ。この映画は祈祷師のおばさんが悪霊に取り憑かれた姪を助けるために頑張る。アジアの田舎って、それだけで霊的なんだよね。彩度を落とした撮影が見事。怖いシーンはそれほどなく、独特の雰囲気を楽しむ映画と言って良い。この映画の悪いところは、主人公のはずのおばさんが30分を残して死んじゃうんだよ。それほど悪霊の力が強いと言いたいのだろうが、すると感情移入する相手がいなくなって俯瞰的に見るしかなくなるので、ラストのカタストロフも生き残って欲しい人がいないので手に汗を握らなくなるのが失敗だと思う。タイと韓国の合作らしいが、韓国がついていながらこの展開はどうよ。でも韓国のホラー映画もこんな感じか。