真夏のビデオまつり「ジャスティス・リーグ:ザック・スナイダーカット」「ハロウィン THE END」

「梅雨のビデオまつり」から「初夏」も「夏」も飛び越していきなり「真夏」。

ジャスティス・リーグザック・スナイダーカット
【1,900円】ご存知の方も多いとは思うが解説をしておく。ディテクターズ・カット版(以下、DC版)というと、尺の都合でカットした部分を戻したものがほとんどだが、正しくは撮影をした監督が編集をしたものを指す。クランクアップでみんなで拍手して俳優に花束を渡したりするでしょ。俳優やカメラ、録音の仕事はそこで終わりだが監督の仕事はここで半分。撮影した映像を取捨選択してつなぎ合わせ、音楽や効果音を付ける仕事(=編集)が残っている。ハリウッドでは量産体制が組まれているため、この編集の作業を別の人がやることがある。その結果、撮影した監督の構想とまったく別の作品になり揉めることもあるらしい。本作だが、ザック・スナイダー監督によるガチのDC版。足りないシーンや差し替えたいシーンを追加で撮影までしたそうで、上映時間が劇場公開版の2時間に対してDC版はなんと4時間。映像の色調が劇場版より明度と彩度が落とされセピア色っぽい。クライマックスのボスキャラとの戦闘シーンは共通のシーンがいくつかあるくらいでまったくの別物。ここは劇場版よりむしろ短くなっている。わかりやすいヒーローアクション物としては劇場版の方が上なのではないかなあ。それでもこれほど変わるんだという驚きを味わえるので劇場版を見た人はぜひご覧あれ。

ハロウィン THE END
【1,500円】40年ぶりに復活したブギーマンを描く新シリーズの3作目。これで本当の終わり。1作目と2作目は早い段階からブギーマンが殺戮をしまくっていたが、本作の前半では閉鎖的な田舎町の人々の偏見や悪意が描かれる。これはこれで怖い。そしてラストは年老いた主人公とブギーマンの対決になるのだが、笑っちゃうくらい用意周到だった1作目に比べて、完結編ではかなり行き当たりばったり。もう監督が飽きちゃったのかな。

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【800円】落下した隕石とともにやってきた生物に侵略される町。その生物は大型のなめくじで人間の口から体内に入り、操ることができる。ホラーというよりコメディだな。主役の女性が美人なのに、見えそうで見えないのがすごく不満。