真冬のビデオまつり「5分後に意外な結末」「真相は耳の中」

今回が今年の最後かなあ。

誰のせいでもない
【1,000円】私の読解力の無さか、何が言いたい映画なのかまったくわからなかった。作家の主人公が事故で幼い子どもを死なせてしまう。ただ見通しの悪い雪道に子どもが急に飛び出したので主人公の過失にはならなかった。だがこの事故で子どもの母親、自分の妻の運命が狂うことになる...自分の心の傷に敏感で、自分が他人を傷つけていることに鈍感な主人公がひたすら気持ち悪い。ラストで誰かに惨殺されろと思って見ていたがそういう映画ではなかった。ハッピーエンドだが、主人公に報いはないのかよ。

紅い服の少女 第一章:神隠し/第二章:真実
【1,200円】台湾のホラー映画で二本立て。第二章のパッケージ、レイニー・ヤンにそっくりと思ったらレイニー・ヤンだった。行方不明になる人が続出し、その人の最後の姿が映っている防犯ビデオには紅い服の少女がいる...2本とも正体がわからない前半は不気味で良いのだが、正体を現わすと怪物映画になってしまうんだよなあ。面白い映画を作ろうという意欲は伝わった。レイニー・ヤンが中学生の娘の母親役なのは違和感があったが、10代で望まぬ妊娠をしてできた子という設定だった。それが自分の娘にも起こり第二章のテーマにもなっている。あと、第二章のエピローグは生き残った関係者みんなで墓参りをするのだが、ビルの中に入っているロッカー式のお墓で、台湾はこれが普及しているの?

   
真相は耳の中
【1,500円】テレ東の深夜ドラマで全10回。検挙率が署内最低のポンコツ刑事が伊原剛志、相棒は警視総監の息子だがやはりポンコツ、鑑識官は優秀だが毒舌の中村ゆりか。事件の捜査に行き、関係者を集めて犯人を指摘するがこの推理がポンコツ。思いあまった相棒がミステリーのポッドキャストのサイトに「構想中の小説だが、あなたは犯人がわかるか」と投稿をする。するとサイトの運営者が推理の結果を配信する。それを伊原剛志に聞かせて事件がめでたく解決。名推理を披露したサイトの運営者、じつは伊原剛志の娘だったが、推理をしたのが自分の娘であること、事件を担当していたのが自分の父親であることをお互いが知らない...もう無理矢理な設定、事件も推理も無理矢理なのだが、ミステリー風味のコメディとして見ればけっこう面白い。同じくポッドキャストが小道具の「お耳に合いましたら」、さらに「高嶺のハナさん」、テレ東の深夜ドラマはなかなか良いぞ。たぶん30分番組のスピード展開なのが良いのだと思う。これが45分だと絶対に間延びする。何度も書いているように45分で全10回のドラマを書ける脚本家が少ないのだと思う。


5分後に意外な結末
【1,700円】原作は学研が出しているショートショート集。ドラマはスマホの操作がまったくわからない高校教師が生徒に頼んで見せてもらうという設定で、毎回2本の短編ドラマから構成される。原作がしっかりしているので話は面白い。さらに日テレだけあって短編ドラマにもかかわらず中堅の俳優を使っているので誰が出るかも楽しみ。第1話の主役が北乃きい、久しぶりすぎて誰だかわからなかったよ。最終話の阿部純子なんか1分も出てなかったし。