真夏のビデオまつり「ラッキーナンバー7」「モンタナの目撃者」

週間天気予報によるとあと3日間の辛抱だな。でも期待しない方がいいよね。

その消失、

その消失、
【800円】泉里香が出演するので観たかったが、池袋の単館上映で行けなかった作品。U-NEXTのポイントで見たよ。映像は悪くない。役者の演技も悪くない。泉里香も50分まではよく出る。アモーレの妹もいい。だが、ミステリー作品の経験とかノウハウが監督に無いのだと思う。ミステリーってカードをどういう順番でどこで切るかだと思うんだよね。主人公の「記憶障害」という特殊設定も生かし切れてない。この監督の撮影が終わった時点で、編集に長けた人がカットを並べ替えたら良作になるはず。こういう作品でないと泉里香にお呼びがかからないのか。「高嶺のハナさんThe Movie」を作ってくれよ。

ミリタリー・ステート(字幕版)

ミリタリー・ステート
【500円】核兵器を使うテロリストによってアメリカは内戦状態になり国民の自由や思想も大幅に制限される。戦闘用ドローンのオペレータである主人公は敬虔なクリスチャンであるために要注意人物のリストに自分の名前が載っていることを発見する。そこで政府に壊滅的な打撃を与える情報を盗み出し、彼女と一緒に国境を越えカナダに逃亡しようとする。武装した追跡者から彼らを救い出してくれたのはテロリストだった．．．この手の映画の肝は細部のリアリティだと思う。そこが疎かにされわからないことだらけでラスト。ファンタジー映画ではないので雰囲気だけを楽しむというのは違う。

KKKをぶっ飛ばせ！（字幕版）

KKKをぶっ飛ばせ！
【1,500円】日本の公開は今年の4月、時間が合わなくて行けなかったが、よくこんな映画を上映したな。製作も2020年なのでつい最近の映画なんだよね。1970年代のアメリカ、KKKの中に黒人の肉を食べるのを趣味とする過激な一派がいた。もうこれだけでダメでしょう。これはイギリス映画なので「オレたちの国では考えられないが、アメリカにはこんな野郎がいても不思議ではない」ってか。アメリカを馬鹿にしすぎだろう。兄（ポスターの右）が犠牲になり、妹と弟が復讐する話。復讐といっても、妹と弟も殺されそうになるのを反撃する話なので、相手は武器を持っている多人数、かなり苦労をするのがいい。

映画｢ラッキーナンバー7｣ (字幕版)【TBSオンデマンド】

ラッキーナンバー7
【1,900円】これもポスターに偽りがあってブルース・ウィリスは黒幕的な存在なのでちょっとしか出ないよ。町で暴漢に襲われ身分証明書をとられてしまった主人公。友人の家に行くと見るからにヤバそうな奴らが乱入し拉致される。その友人と間違えられてるがそれを証明するものがない。友人は組織に多額の借金があり、それをチャラにするためにある人物の暗殺を請け負う。ビルから出たところでまた拉致され、そこは向かいのビルにいる敵対する組織。そこにも借金があり別の人物の暗殺を請け負う。その後も行く先々でからまれどんどん窮地に陥る主人公．．．ラストで明らかになる真相と伏線の回収が見事。一つだけあった未解決の問題、その最後に残ったピースがはまるエピローグの心地よさ。最初に紹介した作品と対照的に、カードの見せ方、そのタイミングが抜群。

チェンジリング [Blu-ray]

チェンジリング
【1,500円】アンジェリーナ・ジョリー主演の同タイトルの映画があるが、これは1980年に作られたホラー映画。主人公の作曲家は事故で妻と娘を亡くし立ち直れないでいる。思い出が多い家を離れ、郊外の古くて大きい洋館に引っ越したが奇妙な出来事が続く。ここでいったい何があったのか．．．私ならすぐに家を出るが、主人公は「この家は私に何を伝えようとしているのか」と考えるのがすごい。調査と推理で真相がわかると、この映画のタイトルの意味がわかる。ラストはあそこまでのカタストロフィにしない方が良かった気がする。

モンタナの目撃者(吹替版)

モンタナの目撃者
【1,900円】こちらは本当にアンジェリーナ・ジョリー。見たかった映画だが、Amazonの週末100円セールになっていてラッキー。主人公は森林消防隊。自分がチーフになった火災で風の向きが突然変わり、仲間を失い、助けを求める3人の子どもを救出できなかった。彼女の責任ではないのだが、その罪悪感から立ち直れない。町から遠く離れた監視台にいるとき森をさまよう男の子を発見する。彼の父親はヤバい組織とは知らずに経理を担当し、組織の秘密を知ってしまったために殺された。父親から預かったメモを持って逃げるが二人の殺し屋に追われている。さらに殺し屋は自分たちに注目が集まらないように森に火を付け火災を起こす。この子を守ることが自分の贖罪だと思う主人公は男の子を連れて逃げる。だが何の武器もない。殺し屋と火が二人に迫る．．．殺し屋が徹底的に悪く強いのがイイ。主人公を探しに来た保安官は簡単に殺し屋に捕まってしまい道案内をさせられる。ここまで主人公サイドが圧倒的に不利なのだが、保安官を探しに来た妊娠6か月の妻が伏兵になっていてすごく有能。戦力が互角になるファクターを潜ませておいたとはなあ。これ、ネタバレだけど知ってても十分に楽しめるよ。森林火災がすごい迫力で、CGだけではなく、木を100本植えてそれを燃やしたそうだ。