そろそろ春のビデオまつり「ライリー・ノース」「ダークナイト」

メジャー作品、誰も知らない作品とりまぜて5本。

【1,200円】 ナーメテーターの映画に入っていたので見てみたが、これはただの復讐物語。ギャングに夫と子どもを殺され、警察にも司法にも見放された女性が復讐する。この手の映画は、幸せな日常→惨劇→警察や司法への絶望→訓練を受けてテロリストに変身→復讐というステップを踏むので復讐は最期の30分くらいだ。この映画は最初の4ステップを超特急で終わらせて、どこで訓練したかは不明のまま復讐が始まる。なので爽快感という点では申し分ないが話が薄っぺらい。ただ肉弾戦になると巨体の男にかなわないのでそこがスリルになっている。

【500円】 あらすじを読んだら前の作品みたいな内容だったので見たら全然ちがった。てか見るんじゃなかった。主人公のダメ夫やダメ親族だけが無傷なのがストレス溜まりまくり。

【1,900円】 むしろ「まだ見てなかったのかよ」という映画。3部作なのに2作目、3作目になってもクオリティが落ちないのは希有なシリーズ。ダークナイトって「Dark Night」だとばかり思ってたが「Dark Knight」だったのね。バットマンの過去作に比べて小道具は少なくてほとんど肉弾戦。そのぶん、映画全体のクオリティに比べて殺陣の荒さが目立ってしまうのが唯一の弱点。この作品を見てあらためて思うのが日本映画の空間の狭さ。もちろん広いロケ地や大がかりなセットを作れる予算の違いはあるのだが、空間の奥行きや広さを見せようという工夫が日本映画には足りないのでテレビとの差がほとんどないんだよなあ。バットマンの新作が封切られているが上映時間が3時間でしょ。2時間を超える映画は途中にトイレ休憩を入れることを法制化してくれよ。もし観に行った人がいたら、トイレにいっても大丈夫なシーンを教えてくれよ。

【1,200円】 以前に出張先のホテルで見たんだよね。そのときは画面が小さくて、しかもベッドの向こうとこっちで見たので細部がわからなかった。公開は2009年だが、撮影はさらに前のはず。まだ少年の大東俊介とまだ少女の佐津川愛美北浦愛が初々しい。映画のテーマはわかる。悲しいときは我慢しないでちゃんと泣こうよと。ただ、観客の気持ちをそこまで持って行く台本や演出ができていないので登場人物が泣くと観客が置き去りにされる。5つのエピソードが並行して進むが、それを減らして背景や心情を丁寧に描く必要があり。この映画、「オロナインH軟膏 55周年記念作品」だった。なぜ55周年?