原作は読んだ。
ドラマが原作から踏襲している点。
主人公は死んだ祖父から店を受け継いだ時計屋。
事件の推理をしてアリバイを崩す。以上!
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あとはぜんぶ違う。
原作は現場に行かない。時計屋で刑事の話を聞いて推理をする、安楽椅子探偵と呼ばれるスタイル。さらに
お風呂に入らない。いや、お風呂には入っていると思うが作中にはない。しかし連ドラで毎週お風呂のシーンがあるのって、広瀬すずや土屋太鳳は絶対にしない。このB級感こそ浜辺美波の持ち味。この役を白石まいやんができるか?! 私は原作とぜんぜん違うからけしからん!と言うつもりはまったくなくて、そのそもこの原作は映像化に向いてない。原作のイメージだと松本穂香以外には思いつかない主人公。ただ「アリバイ崩し承ります」というタイトルのキャッチーさ、アリバイ崩しとは時間のトリックなのでそれを時計屋が解くイメージ的な面白さ、さらに主人公が若い女性というインパクト。それだけを使って新しい物語を作るのは悪くない。それを許した原作者も太っ腹。その逆を行って大ヒットに繋がらなかったのが「屍人荘の殺人」なんだけどね。
この作者の大山誠一郎氏の作品で、浜辺美波ちゃん主演でむしろこっちを映像化して欲しい作品がある。
連作短編集で、密室殺人があるとどこからともなく現われて謎を解くと去って行く。連作短編集なので主人公が同じだが、同じだとわかるのは読者だけでそれぞれ時代が違う。まったく年を取らない主人公が密室の妖精なのか、未来からタイムマシンで来ているのか、代々密室の謎を解く家系なのか作中での説明はない。主人公は小説では男性だが、楳図かずおのおろちみたいなミステリアスな若い女性でも十分に可能。しかも各年代で美波ちゃんのコスを楽しめる。だがこれを実現するには原作者の大山誠一郎氏がこのドラマをどう思っているのかが問題。
『アリバイ崩し承ります』ドラマ第4話を放送で視聴。これまでの3回とは異なる古典的なシチュエーションでの犯人捜しを楽しませていただきました。雪のペンションがきっちりと映像化されていることに感嘆。浜辺美波さんの時乃はますます冴え、特に推理場面では神々しささえ感じさせる美しさでした。
— 大山誠一郎 (@oyama_seiichiro) 2020年2月23日
めっちゃ、好印象じゃん!(笑)