真夏のビデオまつり「その時までサヨナラ」「勝手にふるえてろ」

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これは映画ではなくWOWOWのドラマだったのかな。別居中の奥さんが急死して子どもと暮らすことになった夫が北村一輝。だが家には寝に帰るだけだったので子どもとどう接して良いのかわからない。そこに妻の友人だったという栗山千明が来る。子どもの面倒を見て、夫に家事を教える。だんだん子どもと打ち解けることができた夫だったが、この女性は何者なのか...あらすじを読んでタイトルを見て「ははあ、きっとこの女性はこの男の娘が未来から来たんだよ。そしてダメダメなお父さんを教育する。最後に20年後にまた会いましょうと去って行く」と思ったが、子どもは男の子じゃん。原作は山田悠介か。この人がそんな複雑な話を作るはずがないと思ったら、まさかそんなシンプルな!というオチだった。でもそのオチだったら「この子は私が一緒に育てます!」と言った元愛人を頼るという選択肢が急浮上するんじゃないのか。北村一輝栗山千明の演技がうますぎて満足感はあるが原案がダメダメな一品。

 

   f:id:M14:20190808224457j:plain 1,500円

これは時間が合わなくて見に行けなかった映画。妄想こじらせ型の主人公のラブコメディ。松岡茉優の実力が遺憾なく発揮された主演作。この映画で自分のすべてを出し切ったのに、次作で是枝監督にすべてを否定されたとインタビューで言ってた。最後はいちおうのハッピーエンドになるのだが、そこは原作が芥川賞作家の綿矢りさ。コミックが原作の作品には無いもやもやが観客に残る。あなたが変な意地を張らなければ、あんなところで自分のプライドを主張しなければ第一本命の彼とだって付き合えたんじゃないの?と。映画の3分の2あたりで世界が大転換する。え?え?、あれもこれも妄想だったの?いままで妄想を見せられてたの?と。そこの切り替えシーンの演出が見事。主人公の高校生時代の回想シーンがあるのだが、前髪をおろした松岡茉優がクソ可愛い。この人はこっちの方が良いと思った。

 

   f:id:M14:20190808224501j:plain 1,200円

フリーターの家庭教師の新しいバイト先は可愛い女子校生。その彼女に恋をしてしまう。だが努力の甲斐もなく志望校が不合格。落ち込む彼女に、なぜか何でもして大丈夫な気になってベッドに押し倒し胸元をはだける。そこに入ってきたお父さん...ここで第一部終了。つぎに女子高生の側から見た物語が始まる。なるほど、そういう構成か。意外に凝った構成だったので得した気分。スピーディーな展開だったのが、間延びしたエピローグで台無し。これ、新人監督がよくやっちゃう失敗なんだよなあ。