身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ

こんな記事があった*1

  もうゴールデン・プライム帯での復活は無理!? 向井理NHK土曜時代ドラマで“ひっそり”主演


  向井は『ハングリー!』(フジテレビ系)、『サマーレスキュー〜天空の診療所〜』(TBS系)、『S―最後の警官―』(同)、

  『遺産争族』(テレビ朝日系)などで主演を務め、クールなイメージで女性ファンをガッチリつかんでいた。

  ところが、2014年12月、国仲涼子と結婚したあたりから、その人気に陰りが見え始めた。16年7月期の『神の舌を持つ男』(TBS系)では、

  堤幸彦氏の演出の下、“二枚目”のイメージをかなぐり捨てて、ふんどし姿を披露するなど、コメディドラマに挑戦したが、

  平均視聴率は5.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と壮絶爆死を遂げた。同作は、同12月に映画化が強行されたものの、

  興行成績は予想通りかんばしくなかった。

  その後、向井は地上波ドラマの主演オファーがパッタリ止まった。今年1月期には、吉岡里帆の連ドラ初主演作『きみが心に棲みついた』(同)で、

  異例の“悪役”に臨んで、周囲を驚かせたものだ。

  今作『風の市兵衛』は、評価を下げてしまった『神の舌を持つ男』以来の連ドラ主演となるが、ほとんど注目されることがないNHK土曜時代ドラマとあって、

  その転落ぶりを如実に示す格好となってしまった。

国仲涼子と結婚できたなら視聴率が悪かろうがリストラされようが良いではないか*2サイゾーにこんなことを言っても無駄だとわかってはいるのだが

  おまえは『風の市兵衛』を一度でも見たのか?

     

実はウルトラマンジードのレギュラーだった武闘少女の山本千尋がレギュラーで出ているので
     
私はずっと見ている。これは面白いよ。ゴールデン・プライム帯での復活は無理って、民放の並みのゴールデン・プライム帯のドラマより面白い。主人公は武士だが、武家や商家に雇われていまでいうところの帳簿をつけて経営診断をする。武士のくせにそろばんを持ってと、周りの人は馬鹿にするが主人公の才覚を知るとそれが尊敬に変わる。実は剣の腕もかなり立つ。江戸時代の武士っていまの公務員だろ。経理を任されているそろばんの達人だっていたと思う。ただこの物語のテーマはそこではなく、主人公は社会体験のために15才で家を出て農家で農作業をやったり、呉服屋で帳簿を付けたり、漁師をしたりと放浪の旅をして江戸に戻ってきた。雇われた武家の主人の心中事件をきっかけに阿片の密売組織と対決するというのが第一話。第一話といっても上中下に分かれた3話になっており調度良い長さ。なによりNHKの持っている時代劇のノウハウが遺憾なく発揮されていて、もちろん大河ドラマに比べたらはるかに低予算だが、その予算の中で良いものを作ろうという気合いを感じる。画面のトーンや登場人物の話し方全般が落ち着いたものに統一されているのも良い。なにより主役の向井が主人公のイメージにぴったり。これを見てしまうと、別の役者が演じる主人公が想像できないくらい。なお、山本千尋は悪役で先週放送された第一話(下)のラストで向井に斬られて川にプカーと浮いていた。ここで終わりかいと思ったら第二話の予告編に出てきたので最後まで出演するレギュラーみたい。ドラマ自体があまり注目されていないのは残念ながら記事のとおりだが、良い役をもらったと思うよ。国仲涼子もきっと喜んでいると思う

*1:http://www.cyzo.com/2018/05/post_163486_entry.html

*2:リストラはされていない