浜千咲改め泉里香「思わず開けたくなる“スーパーの彼女”」

というタイトルの記事があった*1。タイトルって、ストーリー性を持たせすぎるとAVのタイトルみたいになってしまうのが辛いところだ*2。この「開けたくなる」の意味だが

  狙ってない「きちんと感」は、いい女の「包装紙」――コンサバなんてつまらない、なんて思っていませんか?


  わかりやすいトレンドや派手な個性が横行する今だからこそ、ベーシックな装いの美しさにハッとすることがある。

  質のいいスタンダードなジャケット。手入れのゆき届いたバッグと靴。その端正なたたずまいに、

  女性としての本質的な奥行きを感じるから。

  ていねいにラッピングされたギフトボックスの中身は、きっと素敵であるように、きちんと整えられた大人の

  ベーシックスタイルはもっとその人のことを知りたくさせる、とっておきのツールになる。

つまり質の良い端正なスタイルは奥行きの深さを感じる。その人のことをもっと知りたくなる。という意味だと思う。だからといって「開けたくなる」のはどう考えてもAVの世界でしょ。ちょっと奇をてらいすぎて外してしまった例ではないだろうか。ではスーパーで買い物をしているときでも思わず開けたくなって手が伸びてしまう*3ファッションとはどういうものだろうか。

  無造作なのに、きちんと見える。しなやかな強さを感じる、後ろ姿の余韻

     

  なにげない服を着ているのに、魅力的に映る人――その理由は、自分に似合う定番アイテムを理解しているから。

  同時に、それを時代に合わせてアップデートする客観性も備えているから。(中略)

  コンサバティブなおしゃれは、自分に似合う定番アイテムを知ることから。

「強さ」を感じるのはファッションではなくて両手にでかい袋を持っているからのような気もするが趣旨は理解した。袋を見ると「ナショナル麻布」。とっくに亡くなった母親方の祖父が国家公務員で、私が小学生のころ麻布にある公務員宿舎に住んでいた。あまりに良い場所にあるので批判があっていまは無くなっているはずだ。その関係でこの店は知っているよ。珍しいお菓子を買ってもらうためにたまに行くだけで絶対に野菜や牛乳はここでは買わない店だったと思う。このファッション、たしかに良いよね。シンプルなんだけどセンスというか気品がある。でも値段もそれなりだぞ。着ているもの、身につけているアクセサリーの総額が51万8千円だ。ブルゾンだけで18万8千円だよ。こんなのを着たままラーメンなんか絶対に食べられないよ。でもナショナル麻布で買い物をするような人だから、このブルゾンを着たままカレーうどんでも焼き肉でも食べちゃうんだろうな。だが50万円くらいで驚いてはいかん。

  ダイヤモンドのピアスをそっと飾った、端正な横顔

     

  本来マニッシュなアイテムであるテーラードジャケット。きちんと隙のない第一印象を見せながら、

  近づいてみてやっと気づく耳元のダイヤモンドの、この上なく上質な女っぽさ。

  こんな「奥行き」をさりげなく操れることこそ、大人の知性。

横顔が端正でもダイヤモンドのピアスが端正という基準から外れているように思うがなにしろナショナル麻布だ。総額が85万5千円。もはや中古車の価格。ただしダイヤモンドのピアスが75万円なので服はほんの10万円くらいだ。それでも総額10万円の服を着た経験はないけどな。そしてナショナル麻布用ファッションの頂点に立つのがこれだ。

  大人だからこそ着こなせる、ネイビージャケットの清潔な色っぽさ

     

  ネイビージャケット×タイトスカートは、働く女性の「制服」のようなもの。

  そこに自分らしさをどう加えるか――ストライプのブラウス、レザーベルトのスクエアウォッチ……

  上質で凜とした女らしさを発するディテールに、誠実な仕事ぶりや芯のとおった人となりが垣間見える。

総額95万8千円。「大人だから着こなせる」、着こなせても買えない! この記事は雑誌「Oggi」のウェブ企画だが、この雑誌ってどういう層を狙ったものなんだよ。服やアクセサリーにこれだけ金をかけてる女性ってそんなにいるのか? ほとんどの人には参考にならない記事のように思うが、思わず開けたくなるファッションのご紹介でした。こんなのビビって開けられないって

*1:https://oggi.jp/65524

*2:そう思う人は少数だけどな

*3:だからそれは犯罪だって