いまさらながら少子化対策

こんなツイート。

  蓮舫・れんほう@民進党‏ @renho_sha

  日本の将来推計人口。出生率を5年前の2060年に1.35に比べ、2065年に1.44と上方修正したが、

  2053年には1億人を割るとの推計が出た。育児支援、教育無償化、仕事と育児の両立等、

  あらゆる施策を総動員すべきだ。

あらためて考えるのだが、少子化対策の議論っていろいろな話がごっちゃになってしまっているように思う。

  ・出生率を少なくとも2.0くらいに上げて人口が減らないようにする対策

  ・人口減に耐えられる社会にする対策

もちろんこの二つを同時にやることが大切だが、レンホーさんが上げている「育児支援、教育無償化、仕事と育児の両立等」は後者の方ではないか? 女性の社会進出を促し、総人口は減っても生産人口を増やす対策。私が小学生のころなんか育児の支援もなく、教育も無償化ではなく、仕事と育児の両立もいまよりずっと困難だったが、クラスのほとんどの子は3人兄弟。2人だと「少ないね」、一人っ子は珍しかった。もちろん子どもがいない家庭は小学生と接点がないのでわからないが。現在ともっとも大きな違いは女性の結婚が早く、結婚をすると会社を辞めて育児に専念する人が多かった。そうなると「育児支援、教育無償化、仕事と育児の両立等」を行なうと出生率はむしろ下がる?
そうとも言い切れなくて、私の会社の20代で結婚した女性はいまでも2人とか3人の子どもを作っている。産休明けで出社したかと思うとまた産休に入る人も多い。国立社会保障・人口問題研究所*1、1952年から5年ごとの夫婦の子どもの数の平均が出ている。1952年の3.5人などはいまと比較してもしかたないが、1972年が2.20人。40年後の2010年が1.96人。実はそれほど減っていない。逆に専業主婦を推奨したとしても出生数は飛躍的に増えないとも言える。さらに「育児支援、教育無償化、仕事と育児の両立等」をすると1.96人が3人になるだろうか? 子どもが2人の家庭はこれら3点セットが不足しているから3人目を諦めているのではなく、そもそも子どもを3人も欲しくない夫婦が多いように思うのだが、みなさんの回りはどうですか?
出生率が下がっているのは結婚した夫婦の子どもの数が少ないのではなくて、未婚率が上がっているからでしょ。それは私の会社を見てもよくわかる。内閣府の資料だと*2、35才から39才の未婚率が2010年で男性36%、女性23%。さっきの子どもの数で比較した1970年だと男女とも一桁だから、男性で7倍、女性も5倍になっている。ではこれをどうするかだが、もう遅い時間になったのでそれはまたいつか