昨日のコメント欄のつづき。そもそも「アイドル」という言葉が定着したのっていつごろだ。キョンキョンの「なんてったってアイドル」より前なのは確かだが、
80年代・・・松田聖子、小泉今日子、中森明菜
70年代・・・山口百恵、桜田淳子、森昌子
60年代・・・天地真理、南沙織、小柳ルミ子
その前・・・伊東ゆかり、中尾ミエ、園マリ
その前・・・樋口一葉、清少納言、小野小町*1
ここにあげた人は全員が歌手だよね。つまり歌手としてデビューをしてアイドルになれた人となれなかった人がいた。キャンディーズはアイドルになれた。トライアングルはアイドルになれなかった。ピンクレディーはアイドルになれた。キャッツアイはアイドルになりそこねた。つまりアイドルとは結果であって職業ではない。この年代の「アイドル」とは、それ以前に使われていた「スター」に変わる言葉だった。要するに「人気者」だ。
ところが90年代からアイドルの用法が変わる。デビューからいきなりアイドルを名乗る人が出始めた。「台湾から来たお天気アイドル」とかね。現在の「アイドル」の使われ方は、「タレント」「芸能人」と大差はないように思う。本人が「アイドル」と言ったらアイドル。言わなかったらタレント。当然、本人がアイドルと言うかどうかは本人の意思よりも事務所の営業方針によるところが大きいだろうが。それでもなお、旧用法である「アイドル=スター(=人気者)」の意味においてアイドルである人はいる。
さて、アイドルの意味を私なりに整理した上で、昨日のコメント欄の「北川景子の職業は女優、泉里香と安座間美優はモデルと言うことになると思うけど、沢井美優と小松彩夏はタレントと女優のどっちになるんでしょう?」を考えてみたい。タレント=芸能人とすれば、セーラー戦士は全員がタレントだ。小池里奈ちゃんや有紗も含めて大衆芸能を生業としている人。ただ、その収入だけで生活ができるかというと北川景子・安座間美優・小松彩夏以外はけっこう微妙。女優やモデルはタレントのサブカテゴリなので、北川景子は女優、安座間美優と泉里香はモデル。ただしあくまでもサブカテゴリなので、泉里香がタレントと名乗っても良いように思うが、狭義においては「タレント=テレビなどのマスメディアに登場する人」のイメージがある。こうして見るとタレントとは
・芸能人の中で女優・モデル・コメディアン・歌手などのサブカテゴリに入らない人
・上記のサブカテゴリの活動はあるが、それ以外の目的でマスメディアへの露出が多い人