マイナーアイドルまつり

いまから3週間前の6月9日木曜日、ひそかにマイナーアイドルまつりが開かれた。まずは西田奈津美さんは日テレ深夜のドラマ「失恋保険」に出演。余命三ヶ月の役。
     
顔色、悪っ! 余命三ヶ月だからね。そこからさかのぼること4時間、ゴールデンの特番の再現ドラマには小田あさ美が出演。この人、再現ドラマばかりだなあ。岡本魔夜、後藤魔希につづいて今回は中川璋子。これがちょっとイイ話だったので紹介しちゃう。

     

  しょこ痰は中学生のときいじめに会っていた。

  だんだんエスカレートしてついに学校に行けなくなる。

     

  「生きててもいいことなんか無い」「死にたい」を繰り返す。

  結局、卒業式にも行かず、高校に入っても状況は変わらなかった。

  ジャッキー・チェンが好きだったしょこ痰のために、

  お母さんは16歳の誕生日に香港旅行をプレゼント。

     

  ここはジャッキー・チェンが経営するレストラン。

  ジャッキーに儲けてもらおうと伊勢海老やあわびを山のように注文。

     

  だがしょこ痰の気持ちは晴れない。「私なんか、生きてたっていいことなんか無い」。

  困るお母さん。そこへ、偶然にジャッキーが友人と入って来て酒を飲み始める。

     

  狂喜するしょこ痰とお母さん。

  それに気づいたジャッキー。二人のテーブルにやってくる。

     

  ジャッキー「どこから来たの?」

  しょこ痰 「日本です」

  ジャッキー「そう。お名前は?」(日本語で話しかけるジャッキー)

  しょこ痰 「璋子です」

     

  ジャッキー「璋子! こんにちは」(しょこ痰と握手をするジャッキー)

ここまででけっこうすごいだろ。ジャッキーはいい奴なんだよ。ここからはもっとすごいぞ。

  ジャッキー「ここの代金はボクが払ったからお腹いっぱい食べていって」

なんだよこいつ。まあ、自分のレストランだから「あの人たちから金を取るなよ」だったのかもしれないが、それにしてもただのファンに太っ腹すぎるだろ。16才の誕生日の記念に香港に来たんだとかジャッキーに話すしょこ痰。すると

     

  非売品のジャッキーのカードがついたレターをもらう。そこには

  「ディア璋子、ハッピーバースディ。これからたくさんいいことあるといいね」

     

  それはわずか32歳で他界したお父さんが最後にくれたバースディカードに似ていた。

     

  「ありがとう...」

  ジャッキーと同じ世界に行けばまた会えるかもしれない。

  それがしょこ痰がタレントをめざすきっかけだった

おじさん、泣いちゃったよ。ジャッキー、いい人すぎるだろ。ちなみにしょこ痰がメジャーになってからジャッキーに会えた。ジャッキーはしょこ痰のことを覚えていたそうだ。これをもらってくださいと自分の写真集をジャッキーに渡したと。それはお礼になってないから。迷惑だから。するとジャッキーが

  「君のサインをしてくれ。君はボクと同じステージに立ったんだから」

ジャッキー、てめえいいかげんにしろよ。どこまでいい奴なんだよ。

  「私はジャッキーにはなれないけど...」

     

うんうん。どこかでしょこ痰に会ったらおごってくれるかなあ