昭和歌謡大全集

歌謡大全集と言いながらいままでは歌より歌っている人に思い入れが強かった曲の紹介だったのだが、きょうは逆。歌っている人には興味が無くて、たいしてヒットもしなかったのだが私の好きだった曲。わかりやすい順番に紹介するね。これはけっこうヒットしたから知っている人も多いだろう。

けっして歌はうまくないんだけど、この歌の歌詞や曲の雰囲気と絶妙にマッチしている大信田礼子の歌声。もっときれいな声の人がもっと上手に歌ったらつまらない曲になると思う。いまでも歌詞をぜんぶ覚えているのだが、久しぶりに曲を聴いたら、ナレーション入りだったことをすっかり忘れていた。ああ、もうこのドロドロ感が最高。大ヒットした「神田川」を女性の立場から歌った曲と言えるのではないか。あ、神田川は女性の歌だと思ってた? 私も最近まで知らなかったのだが、あれは男性の歌らしいよ。自分のことを「わたし」と言っているので女性だと思ってたのだが、銭湯で「いつも私が待たされた」って、男のが風呂が長いのかよとずっと思ってたのだよね。もしいま初めてこの事実を知った人は、男性の立場からもう一度あの歌詞を反芻すると別の味わいがある。
つぎの2曲はデビュー曲や大ヒットした曲のつぎにリリースされた曲。以前に紹介した牧葉ユミの「回転木馬」なんかもそうだが、このポジションの歌はいい歌なんだがヒットしなかったというやつが多い。まずはマギーミネンコの「涙の河」。

サビの部分がカーペンターズにそっくりなのが難点だが。映画の中で美保純がこの歌を歌っていて、美保純版が欲しくて探したが、リリースされなかったのかもしれない。この曲も「噂のチャンネル」の中でけっこう歌われてたから知っている人も多いかな。ではこれはどうだ。朱里エイコの「北国行き」のつぎの曲。

サビの部分の盛り上がり方がイマイチなのと、どの旋律もどこかで聴いたようなものばかりなのが大ヒットしなかった原因ではないかと思うが。朱里エイコにしてもマギーミネンコにしても、このころはいまのようにジャケットの写真を250%増しの美人にして撮影する技術が無かったのだね。私は現代のこの技術のためにAVで散々だまされたよ...