キューティーハニーの好きな君に

近未来の日本。日本は天皇を中心とする神道国家になっている。主人公は科学者であり政府のエージェントである超能力者の女性。この主人公がめちゃめちゃクールでかっこいい。彼女と、国家の征服を企む悪の組織との戦いが分厚い上下2巻で描かれる。ここまではライトノベルでもありそうなストーリーだが、物語は天皇制とは何かという重いテーマを見据えながら進む。悪の親玉も超能力者の美形の女性。物語終盤は親玉が最上階に陣取る高層ビルでの戦いになる。階段をどんどん上がっていくと、各階に仕掛けられたトラップと敵。警察隊はつぎつぎと倒され、最後は主人公と親玉との戦いになるのだが、あっけなく主人公が負けて捕らえられる。ここからがすごい。こんな展開になるとは予想しなかった。主人公は悪の親玉の女性に性的な拷問を受けるのだが、このシーンのエロいこと。私が過去に読んだエロ小説の中でも5本の指に入る。だが、ここだけ読むのはやめよう。そこまでの主人公の人生と活躍に感情移入してこそ、このエロ場が楽しめると言うもの。なんせ、この本を読んだのは10年以上も前なので細部を思い出せないが、物語のラストは主人公はふぬけになって、代わりに主人公の弟分の話になったような気がする。その展開も悪魔の降臨とか両性具有とかかなりむちゃくちゃな展開だったような。だが、少年少女にこの本を勧めていいのか。