友だちの友だちはみな友だちだ

先々週に発売したシングルがオリコンチャート3位、先週のカウントダウンTVが3位、東京・名古屋・大阪・福岡で開催した新曲発売イベントの動員数が12,000ヲタ*1。いまや飛ぶ鳥を落とす勢いの中川翔子。私が思うに、生き馬の目を抜く芸能界で彼女がとった戦略は

     偶像にならないこと

と見る。スター、アイドル、呼び方はいろいろあるが、芸能人がめざすことは「偶像になること」だろう。一時的に人気者になることはできる。だが、偶像になれるのは神に選ばれたごく一部の人たちだけだ。誰もが憧れ、しかも自分とその人のあいだには超えられない境界があり、凡人がどんなに努力をしてもその人が立つ地平には立てないことを無言の内に思い知らせる存在、それが偶像である。芸能人だけでなく、スポーツ選手、芸術家、人気商売にはすべて言えることだ。セーラー戦士も自分の夢と事務所の戦略において、それぞれが偶像になるためにがんばっているわけだ*2。だが、中川翔子は違う。彼女のとっている戦略は

     わたしもキミたちと同じものが好きなんだよ〜

と全国のヲタクたちに熱いメッセージを送り続ける。ステージに上がるかわりに客席のいちばん前で煌めく存在になる道を選んだわけだ。偶像になるには彼女のルックスはやや心許ない。だが、

     あんな娘がオイラと同じアニメを見てるんだ!ハフーーーハフーーー

と思われるには十分にキュートである。つまり自分が偶像になるかわりに偶像を崇拝する側に回る。キリストになるかわりにヨハネになる。アラーのかわりにモハメッド、仏陀のかわりに親鸞になる。非常におもしろい戦略であり、それを可能にしているのはインターネット、ブログ、携帯電話のデジタル情報革命なのである。だが、今日のお話しは中川翔子論ではない。
彼女のブログを見ると、新曲発売イベントには大量のコスプレイヤーが参加した。もう恐ろしいほどである。その福岡会場にセーラーマーキュリーセーラーウラヌスが来た*3。みなさん、覚えておいでか。この二人、りぃささんが企画した卒業記念・セラムン大コスプレ大会に出ていた*4りぃささんの友だちである。二人とも大学生になって化粧がケバく、いや派手になってわからなかったが*5りぃささんのブログに出ていた*6

     道はどこかでつながる

こんな言葉が頭に浮かんで、けっこう感動した。どうせなら紙の衣装で行って欲しかったが、この日の福岡地方は天気が悪かったようなので、紙では別の意味で話題になってしまう。
ところで、りぃささんは上京直後はホームシックで毎日泣いていたそうだが、すぐに立ち直って、いまは映画の勉強とサークル活動で大学生活を満喫されている。あいかわらずヲタク度の高いブログであるが、ぜひ彼ができてもいまのテイストで私を楽しませて欲しい

*1:1ヲタ=ヲタクが1人

*2:本人が希望しない人と、事務所が希望しない人が1名ずつ

*3:http://yaplog.jp/strawberry2/archive/16220

*4:http://d.hatena.ne.jp/M14/20070320

*5:会ったこともないし

*6:http://yaplog.jp/risa-mochizou/archive/744