「Dear Friends」レビュー(中編)

どんだ勘違いで見始めた北川景子主演「Dear Friends」だが、北川景子の演技はセーラームーンはもちろん、「水に棲む花」や「間宮兄弟」からさらに進歩をしている。とくにエキセントリックなリナはまさに北川景子のはまり役。本人は否定をしているがこれは事実だ。この役は上○彩や沢○エリカではできないぞ。このブログで何度も指摘しているがもっと自信を持て。劇場で売っていたパンフレットの中に書いてある本仮屋ユイカ北川景子評。

     真面目で頑張り屋で自由奔放で無防備な景子ちゃん

ほら見ろ、まんまではないか。それにしても「無防備な景子ちゃん」って、こんなことも見抜かれているのか。本仮屋ユイカはボーっとしているように見えて、なかなか鋭い。いや、初対面の人でも5分でわかってしまうわかりやすすぎる北川景子の属性か。北川景子の弱点は無防備さだ。だが、攻撃は最大の防御、これからも攻めて攻めて攻めまくるのだ*1
さて北川景子の演技の話に戻るが、まったく危なげがない。前半は北川景子のアップを画面中央に据えて、彼女の動きに合わせてカメラをいっしょに移動させる、つまり北川景子の後ろに風景が流れていくカットがやたら多いのだ。家にも学校にも居場所が無く、夜の街を彷徨うリナの空虚さと危うさを表現したものだと思う。どのアップにも北川景子の演技はまったく隙がない。ハリウッド演技も全開ではなく、セカンドギアで中盤まで余裕を持って走り、ラストで一気にトップに持って行くコントロールが完全にできている。泣きの演技も小泣き、中泣き、大泣き、すべていい。これで映画がヒットさえすれば新人賞は確実なのだが、カップル5組におじさん二人ではなあ(中泣き) *2
入院するリナ。同室に小さい女の子がいる。あ、あれは...天才子役の佐々木麻緒ちゃん*3。やべえ、喰われるぞ。子供と犬には勝てないのだ。セーフ!いまの北川景子はact10でエリカちゃんに負けそうだった3年前の北川景子ではないのだ。天才子役も北川景子の引き立て役でしかない。黄川田将也とのラブシーン。これは無理だ。われわれセラムンファンにとってはミスキャストだ。相手はあの亀吉。悪い冗談としか思えない。ラストの方でホテルに行く。上を脱ぐと摘出手術をした無惨な右胸。亀吉は「悪い...」と言って去っていく。おかしい。摘出手術をしたのは右だったはずだが、左胸も無惨だ(大泣き) *4

*1:なにを?

*2:おまえが泣くな

*3:なぜか呼び捨てにできない

*4:泣くな