そもそもアスリート・ファーストではなかった

パリオリンピック2024全記録 (サンデー毎日 増刊)

多少、逆張り的なところがある記事だが。

diamond.jp

長い記事で、開会式の部分は私がダイジェストしか見ていないので割愛。3ページ目にへ~という部分があった。

「選手村にエアコンがなかった」「ベッドが段ボール製だった」「食事は非動物性食品が多く、物足りなかった」ということも批判された。
なにしろ、五輪は地球環境に悪影響を与えるという批判を浴びている。その中には、選手・役員や観衆の移動に伴う温室効果ガス排出も含まれる。このため、パリ五輪はこれまでの夏季五輪より二酸化炭素排出量を半分にすることを目標とした。
会場のほとんどは既存もしくは仮設のものとし、家具や設備の90%は二次利用し、食事の50%は植物ベースにした。
こうしたことは招致の時の約束であるから、快適性が損なわれても文句を言うほうがおかしい。

つまり、選手の快適性より環境への配慮を優先する大会にする、それは招致の約束なのだから選手が文句を言うのは筋違いだと。なるほど、地球環境の大切さに比べたら、部屋が暑くて眠れないとか、食事が物足りないなど些細な問題だと。でもそう思う国はオリンピックの招致などしてはいけないように思う。これっていかにもヨーロッパ的な発想だと思う。移民、再生エネルギー、電気自動車、LGBT、すべて理念だけが先行してしまって混乱を招いてしまう。もちろん高い理想を掲げ、そこに邁進するのは美しいが、振り返ると現実が付いてきてない。いつもグズグズしてなかなか決められない日本もどうかと思うが、結果的にヨーロッパの実験結果を見てから判断ができた。いまだに「ヨーロッパを見習え!」という人がいるが、「どこを?」と聞き返したい。

記事の終盤は日本をディスりたいあまり見当違いな内容が続く。

審判がフランス有利だったかどうかは、個別ケースで見ると、水掛け論になるので、開催地として常識に反した好成績だったかどうかをみればいい。ここ10回の夏季五輪の開催国について、自国開催とその前の開催での金メダル獲得数を比べると以下の通りだ(中略)
日本が最も地の利を生かした結果となっている。

これは日本のアマチュアスポーツがいかに金がないかの証左。自国開催だと予算が付くので施設の拡充や海外遠征の回数を増やせた結果が成績に反映された。

テロを過度に恐れず、国を挙げ、市民が不便を甘受して市民と多く交流する五輪を実現したことは、テロリズムへの完璧な勝利だったことも付け加えたい。無観客という後ろ向きな選択で逃げた東京五輪とは大違いだ。

無観客にしたのはテロを恐れたのではなく、コロナ対策のため。たった3年前なのにもう忘れちゃったの?