春の映画まつり「岸辺露伴 ルーヴルへ行く」「ソフト/クワイエット」「65 シックスティ・ファイブ」

女房と子どもが2泊3日の旅行に出かけたので私は一昨日、昨日と映画を観に行った。岸辺露伴はどこでもやっているのだが、あとの2本の関係でイオンシネマとMOVIXへ行った。この2館に行くとTOHOシネマズの運営はよくできているのがわかる。最初の予告編なりCMなりが始まってから映画の本編が始まるまでの間、TOHOシネマズはスクリーンに何かが映っているのだよね。最悪、静止画と音楽はでている。ところがイオンシネマとMOVIXはスクリーンが真っ暗で音楽も流れていない、テレビなら放送事故の状態がある。長くて数十秒なのでそれで不安になることはないが、TOHOシネマズの優秀さがわかったのである。

   

結論を言うと、なにか物足りない。これは映画の出来が悪いのでは無く、テレビドラマの出来が良すぎるので期待しすぎたのが原因だと思う。導入部・回想・ルーブル・過去の4パートから成るが、他の3パートに比べてルーブルが短い。「ダ・ヴィンチ・コード」みたいな話を期待してしまったので、それは期待した私が悪い。あと回想シーンは露伴がデビューしたばかりの頃で演じるのはジャニーズの人。青春コメディなら十分だと思うのだが、この映画は彼以外が一流の役者なのでどうしても見劣りがしてしまう。「宇宙人のあいつ」の日村みたいなエキセントリックな素人役者は馴染んでいたが、今回は物静かな人なので難しい。ただし、昨年末の放送は2話だけだったので、3話目のテレビドラマとして見れば申し分の無い完成度である。

ブラムハウスの新作。オバケは出てこない。6人の女性が白人至上主義を掲げて意気投合する。集会で多文化主義や多様性を重んじる社会への不満を漏らすだけならよかったが、あるきっかけで発火し行動に出てしまう...全編ワンカットで撮影されたそうだ。それをわかった上で見ると場面の転換にどういう工夫がされているかが見て取れて面白い。だがそれだけ。別にワンカットでなくてもいいじゃんと思ったが、ワンカットの威力が終盤でわかる。ある理由で家の中がめちゃめちゃになるが証拠隠滅のためにきれいにしなければならない。その片付けと掃除をノーカットで見せられる。主人公が感じる後悔とうんざりがいやというほど伝わってくる。イヤな気分になりたい人以外にはお勧めしない映画。来月に公開のブラムハウスの新作は面白そうだ。


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ミーガンがなぜか中谷美紀に似ている。

「辿り着いたのは6500万年前の地球」、時間をさかのぼって太古の昔に行ってしまう話だと思ったが違った。実際に6500年前の話なのだ。よってポスターの主人公も地球人ではない。ロケットが隕石群だか小惑星群だかの中に入って故障し不時着したのが地球。ロケットは大破し、もう一人の生き残りの少女と、そこから十数キロ離れた場所に墜落したロケットの半分にある脱出ポットを目指す話...これ、地球じゃなくてもいいよね。6500万年前じゃなくてもいいよね。生態系が入れ替わり恐竜から哺乳類の時代になった隕石の衝突が脱出のタイムリミットになっているわけだが、それにしても地球という設定がまったく生かされていないのが残念。ただサバイバルものとしては面白かった。