事件の内容ではなく記事の書き方の話なので失礼ながら全文を転載させていただく。
25日早朝、北海道釧路市の自宅前で、母親の軽乗用車を壊した疑いで、20歳の息子が逮捕されました。
器物損壊の疑いで逮捕されたのは、釧路市芦野に住む、飲食店アルバイト従業員の20歳の男です。男は25日午前６時まえ、自宅前に停めてあった母親所有の軽乗用車を、自転車用の空気入れで叩き壊した疑いがもたれています。
警察によりますと、午後５時半ごろ男は仕事を終え帰宅。自宅に鍵がかかっていたため、母親に電話で連絡するも寝ていたため出れず、怒った男は近くにあった自転車用の空気入れで駐車していた軽乗用車の窓ガラスを割り、ボンネットも複数回叩きへこませるなど破損させました。男は家の鍵を持っていませんでした。同居する弟が外で大きな音がしていることに気づき、母親が警察署に通報しました。調べに対し男は「私がやったことに間違いありません」と容疑を認めているということです。
キレやすい若者が母の自動車を壊した事件のように見える。だがよく読むといろいろ疑問が出てくる。
- 帰宅が午後5時半、犯行が午前6時前。一晩中、どこでなにをしていたのか？
- 母親は寝ていた。では弟は気がつかなかったのか？
- 家に入りたいなら自動車ではなく家の窓を割るとか、戸を叩かなかったのか？
- 20才にもなって外出するとき家の鍵を持って出ないのか？
- 母親は息子と知っていて通報したのか？ 捕らえてみたら息子だったのか？
最初の疑問は午前5時を午後5時と誤って書いた可能性もあるが、だとしても疑問は残る。常人とはまったく別の思考回路を持っていた息子だった可能性はあるが、飲食店の従業員が務まるだけの理性はあったことになる。警察の発表がこのとおりだったのだろうが、足りないところを取材するとか、あまりに意味不明な発表だったらニュースにしないとかテレビ局としてやることはあったはず。テレビや新聞のオールドメディアはこのあたりができないと本当に無用の長物、とまでは言わないが広告収入が先細りになると思うぞ。
