泉里香「高嶺のハナさん2」

第2シーズンになってネタ切れどころが、むしろ面白くなってるじゃないか。Leo16さんが前回の放送を原作と比較されているが、原作のハナさんはもっと内省的で理知的な女性なんだな。ドラマのハナさんは仕事はできるがそれ以外ではおバカなので、その分、まわりの人物が生きている。とくに苺ちゃん。たぶんハナさんと苺ちゃんの知性が原作とドラマでは合計が同じで配分が異なるというか。これは原作をテレビ向けに手直しした脚本家の力だな。ところで原作の単行本は何巻まで出てるのだ?

7巻まで出て、連載はまだ続いているのか。ただAmazonで各巻のあらすじを見ると、今回の3話が単行本だと4巻だな。ということは第2シーズンで原作に追いついてしまうのか。それを調べるのにAmazonで単行本を検索したら「期間限定キャンペーン」だって。このへんの機敏さはさすがAmazonだ。ただ赤字でキャンペーンと書いてあるわりにたった6ポイント(6円)しか付かないのもAmazonだ。

さて、企画部のエース、不動凪が海外から戻ってきた。ハナさんにとって彼は憧れと尊敬の存在。挨拶に行くと

   
   「BABY...」

「ベイビー」と言って頭ポンポン。不動に認められたい、不動の片腕になりたいとがんばってきたのに、自分は不動から見てまだ赤ちゃんなの? ハナは混乱して失神。

   

ハナを助けるために弱気が駆け寄る。が、そこで

   

空中で何回転かして地面に激突。これは無傷では済まない。駆け寄るチャラ田、苺、うめ。

   
   チャラ田「何につまずいたんだ」
   苺   「何につまずいたんですか」
   うめ  「何につまずいたんや」
   (以降、5回繰り返し)

第1シーズンにもあったが、今度は3人。しかも5回繰り返し。こんなの声を出して笑うよ。昼休みになりハナをお弁当に誘う弱気。すごくうれしいが不動に見せる企画書を急いで作らなければならないので断わる。

   

ヘコむ弱気に苺が声をかける。

   

そうか、ハナと弱気が相思相愛になって、もはや苺が入る隙はないと思ってた。だが自分の気持ちをちゃんと伝え合わない二人。さらにいままで以上に仕事に打ち込むハナ。見かけ上、第1シーズンの最終話から3、4話分くらい後退して見えるのか。

   

お弁当を食べながら、苺は弱気に、弱気は苺に、恋愛感情抜きに相手の仕事上ですごいと思っていることを伝える。これは悔しかったり照れくさかったりでなかなか言えるものではない。弱気はバカ特有の率直さだが、苺ちゃんが良い子。午後になってハナは昼休み中に作った企画書を不動に見せる。

   

   

感想は「SOSO」。そこそこってことか。私だったら喜んじゃうがハナは不満。どこが悪いんですかと聞くと

   

「ALL」。全部って言われても困るよね。直しようがないじゃないか。不動は自分の部屋に入ると豹変する。

   

   

ハナと入社して初めて会ったときに一目惚れ。それなのにそれを態度に表わせない。さらにハナが持ってくる企画書を内心では「素晴らしい」と思っているのにダメ出し。結局、ハナと弱気の関係がそのまま不動とハナの関係になっているのか。ハナは弱気が持ってくるダメな企画にダメと言っているのに、不動はハナが持ってくる企画を良いと思っているのにダメと言うのでたちが悪い。しかもハナにとって不動はあくまでも憧れと尊敬の対象で好きという感情はなさそうだ。ハナと弱気はいちおう相思相愛になったのでハナの妄想劇は減ると思ってたが、不動の妄想劇が始まるのか。来週からも楽しみだ。最後にすごく細かい演出。家に帰って弱気を思いながらも企画書を必死で作るハナ。興奮して抱えていた縫いぐるみを放り投げる。

   

それが頭の上に落ちてくる。

   

細かい。