真冬のビデオまつり「感染」「予言」

まちがえて視聴した作品。

【1,500円】 最近に公開された映画で、「実家に帰るとそこに...」って設定の映画があり、これはノーマークのやつだったよ。見たかったのはこれじゃない! だが映画としてはよくできている。一人暮らしの母親が行方不明になったと連絡があり、娘と孫が家に行く。警察や近所の人と捜索をするが見つからない。翌日にひょっこり戻ってくるがなにか様子がおかしい。家の中もなにかおかしい...この映画がよくできているのが「出そうで出ない」状態を最後まで引っ張り続け、それでも不気味さと緊張感を演出していることだろう。ただラスト近くで明らかになる物語全体のからくりが「そこ?!」だったので1,500円。

【1,200円】 本作と、つぎの「予言」はプライムビデオではなく、レンタル落ちのDVDを数百円で購入した。2004年の作品で、当時テレビで予告編を見て面白そうだったのを急に思い出して購入。この映画は何がすごいって、出演者が佐藤浩市高嶋政伸星野真里真木よう子、木村多恵、羽田美智子南果歩佐野史郎。おそらく日本映画史上もっとも出演者が豪華なホラー映画。身体が溶けてしまう未知の伝染病患者が運び込まれた病院の話。ただ伝染病一点ではなくて、この病院は経営難から極度の人手不足、資材不足。さらに医療事故が起こりみんなで隠蔽したり、この仕事にまったく向いてない看護士がいたりと、複数のイベントが同時並行で起こるのが秀逸。なのになのに...着地に失敗して足をくじいちゃった体操選手のよう。やはりホラー映画ってあり得ない設定を入れれば入れるほど話のまとめ方が難しいよね。本作は私がいちばん嫌いな着地のさせ方だった。

【1,200円】 これは「感染」と同時公開だったのかな。こちらはだいぶ小粒。主演が三上博史酒井法子、あとはこのとき10代だった堀北真希。公開時の堀北真希の年令を調べたら、彼女って結婚・出産・引退が早かったので一世代前って感じだが泉里香と同じ年なんだね。本作の原作はつのだじろうの「恐怖新聞」。ただし恐怖新聞が送られてくること以外は漫画と関係ない。基本プロットだけ著名な原作を使い、そこからオリジナルストーリーを作るのは嫌いではない。何度も書いているが、日本には秀逸なアイデアが漫画や小説にたくさんあるのでネタには困らないと思うんだけどな。でもそこから秀逸な脚本を書ける人がいないのか。「感染」に比べると着地があざやか。ただ話全体のスケールが小さいので満足度は低い。あと酒井法子は主演だと演技がちょいとキツい。