梅雨のビデオまつり「ザ・クレイジーズ」「特撮ガガガ」

今回も新旧取り混ぜたマイナーな作品を。テレビシリーズが3本あって、例によってシリーズ物はシリーズタイトルのリンクが貼れないのでただの画像になっている。クリックしてもAmazonに飛ばない。

   
心霊マスターテープ-EYE-
【1,200円】シリーズ3作目で全6話。過去の作品は「出そうで出ない、起こりそうで起こらない」というなんじゃこれな作品だったが、3作目にして初めてちゃんとしたホラー作品になっている。ラストが力任せ、頭から着地するような終わり方だったが過去のシリーズと比べればすごい進歩。

アンホーリー 忌まわしき聖地
【800円】田舎町で聾唖の少女が突然に耳が聞こえて話せるようになる。彼女は病気を治したり、車椅子の少年を歩けるようにしたり。住民は彼女を崇拝し、教会はここを聖地にする。主人公の売れないジャーナリストは彼女に密着取材をするが疑念が去らない。いままで一度も音を聞いたことがない少女がなぜしゃべれるのだ?...ポスターを見ればわかるとおり、そういうことだ。先が読めてしまうありきたりの話だが少女が可愛かったのとハッピーエンドだったので800円。

スケアリー・アパートメント
【1,000円】たしか去年に公開されたスペイン映画。両親、主人公の17才の娘と兄と弟、ボケた爺さんの6人家族が地方の家を売って借金もしてマドリードにある古いアパートに越してくる。日本なら分譲マンションってことだね。古くて陰気な部屋なので娘と奥さんはイヤがるがローンもあるのでいまさら戻れない。そしてよくあるパターンだが弟の様子がおかしくなり、つぎつぎに怪異が起こる...この映画は怖いというより娘の目線で見たときにつらい。恋人と別れ、言うことをきかない弟の面倒を見させられ、薄気味が悪い部屋に住み、変なことが起こる。いちおうハッピーエンド、一家は元の田舎町に戻るがこれからどうするのだろう。娘は妊娠しているみたいだし。

ザ・クレイジーズ 細菌兵器の恐怖
【1,500円】ゾンビ映画の巨匠、ジョージ・A・ロメロ監督による半世紀前の映画。細菌兵器を積んだトラックが事故を起こし、町の水源になっている川に細菌がばら撒かれてしまう。水道の水を飲むと発狂して暴力的になったあと本人も死ぬ。軍が出動し町を封鎖するが、理由は言えないので住民の不満が爆発。しかもここはアメリカ、どの家にも武器がある。各所で暴動が起こり軍と住民の小競り合い。このまま収拾が付かなくて感染者が町の外に出たらたいへんなことになる。政府首脳は事故ということにして核爆弾を使うことを検討し始める...この映画、50年前より現在の方がリアリティがあるのが怖いというか情けない。少なくとも映画で描かれた時間の中ではウイルスで死ぬ人より銃撃で死ぬ人のが多かった。

CUB/カブ -戦慄のサマーキャンプ
【800円】ボーイスカウトがキャンプに来るが予定していた場所はヤンキーに占拠されている。しかたなく森の中で宿営をするが、その森は地元の人は絶対に足を踏み入れない場所だった...珍しいベルギーのホラー映画。しかし、ヨーロッパの映画って勧善懲悪が成立しないのな。全員死亡なら、原因を作ったヤンキーも殺しに行けよ。

   
トクサツガガガ
【1,900円】「正直不動産」が終了し、NHKオンデマンドの料金がもったいないので前から見てみたかった番組を視聴。なにこれ、傑作じゃないか。特撮オタクの主人公が小芝風花。特撮といってもジュラシックパークアベンジャーズではなく戦隊物やロボット刑事ものね。だが会社の同僚には絶対に知られたくない。でも一緒に語り合える仲間が欲しい。そして特撮オタクがバレそうになるピンチがたびたび訪れる。正体を隠す・仲間を探す・ピンチを切り抜ける、この冒険物の要素がすべて入っているのが笑う。オタオタするのが日本一上手な小芝風花の芸風はこのあたりで確立したのか。そしてやっと見つけたオタク仲間を演じるのが倉科カナ木南晴夏という、全然らしくない女優を起用したのもうまい。また劇中劇の「獅風怒闘 ジュウショウワン」と「救急機エマージェイソン」の戦隊コスチュームと主題歌がちゃんとできている。さらに、みんなでカラオケに行く回では振り付けもある。倉科カナ木南晴夏の歌が無駄にうまいのも笑える。「好きなものは好きという気持ちを大事にしよう」という最終回のメッセージが胸に浸みる。

   
パリピ孔明
まだ2話しか見てないのでコメントは控えるが、主題歌の中毒性がハンパない。


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もともとはハンガリーの曲を空耳で日本語にしたという、ルーマニア産の「恋はマイアヒ」と同じパターン。日本人にはユーロビートのが耳に馴染むのか?