冬のビデオまつり「切り裂き魔ゴーレム」「アビゲイル」

今回もタイトルをご存じなのは1作か2作だけだと思う。

【1,500円】 第一次大戦後、心に傷を負いみずから志願して無人島の灯台に赴任した主人公。そこには前任者がいる。この島は夜になると海から半魚人みたいな怪物が襲ってくる。前任者はこの怪物の雌の一匹を捉えペットとして飼っている。はじめはこのペットを気味悪がっていた主人公だが意外と高い知能と人間に近い感情を持っているのに気づく...怪物ものかと思っていたがラストは異性物コンタクトもの。

【1,200円】 戦場とCIA、優秀な兵士であり優秀な工作員だった主人公だがそれぞれで救えなかった民間人や被害者が悪夢のようにフラッシュバックし辞めてしまう。いまは家出をして悪い組織に捉えられ売春をさせられている女の子を取り戻す仕事を請け負っている。ある上院議員からの依頼でいつものように少女を連れ戻すが依頼者が自殺したニュースを見ることになる。大きな陰謀が動いていることを知ったとき、主人公は窮地に追い込まれていく...ここまでは面白そうで私は映画館に行こうと思っていた作品だがラストに近づくにつれてモヤモヤが増しモヤモヤのラストを迎える。こういう映画が好きな人は少なくないかもしれないが私は損した気分だよ。

悪魔のビンゴカード

悪魔のビンゴカード

  • アドリアナ・バラーサ
Amazon

【1,000円】 Amazonオリジナルにありがちな良くできた駄作。若い人はどんどん都会に行ってしまい寂れるばかりの田舎町。ここに悪魔(らしい)が降臨し、毎夜開かれるビンゴ大会で高額賞金の大当たりを出した者は必ず破滅する。それを知らずに熱狂する住民。悪魔に立ち向かうのが主人公の老人たち...そう悪くはないのだが主要人物に感情移入ができなかった作品。

【1,200円】 ジェシカ・アルバが出るので見てみたがプロローグで殺されちゃったぜい。殺人衝動が抑えられないがそうそう人を殺すわけにも行かずストレスをためている者たちを集めて、自分の苦しさを共有するセッション。ここに正体不明の少女が紛れ込み事態が思わぬ展開になる...ラストで明らかになるこのセッションの真実やカタストロフィだが、そのときにこの映画を見た人がセッションのメンバーにどういう感情を持っているかで評価が分かれるように思う。多少なりとも感情移入をしてしまうと理不尽なラスト、そうでなければ小気味よいラストになるのか。

【1,700円】 19世紀のロンドンを舞台に連続殺人鬼を追う主人公。夫殺しの嫌疑で裁判にかけられているヒロイン。だが犯人は彼女ではなく連続殺人鬼であることを疑わない主人公が、つぎの犠牲者を出さないために、無実のヒロインを救うために事件の謎を追う...観客は誰でもヒロインのオリヴィア・クックが好きになる、これを前提に作られているストーリー。実際に好き。

【1,900円】 DV夫から子どもたちを守るために夫を殺し投獄された母。15年後、その母が家に戻ってきた...ストーリーはありがちだが、佐藤健鈴木亮平松岡茉優、田中裕子、佐々木蔵之介の演技が素晴らしい。この5人の性格付け、それを再現する役者の演技、それ以外の共演者も全員合格のザ日本映画という感じ。でもWiKiを見たら興行収入3億6千万円と書いてあったから大赤字だったんだね。でも上の5人の誰かが好きだったら見るべし。

アビゲイル クローズド・ワールド(吹替版)

アビゲイル クローズド・ワールド(吹替版)

  • ティナティン・ダラキシュヴィリ
Amazon

【1,700円】 劇中のクレジットが英語なのでアメリカ映画なのかな。でも「まったく聞いたことがないSF映画で、Amazonで会員無料はロシア映画」の法則はここでも生きていた。19世紀あたりの文化から違う方向に進化した世界、そうラピュタの世界だ。そもそもこの世界はどういう世界なのかが徐々に明らかになる。それを書くだけですごい字数が必要なので省略。クライマックス以降は駆け足になっているのがもったいないヒロイックファンタジー