真夏のビデオまつり「マザー!」「エスケーピング・フロム・ルールズ」

 またマイナーな映画を何本も見てしまった...

 【1,500円】1時間ちょっとの短い映画。他人と話すのが苦手なためクラスでいじめられている主人公。耐えきれず逃げ込んだ保健室の養護教諭、この先生の存在が彼女の支えになる。だがこの先生には秘密があった...主人公をいじめる同級生とそれを見て見ぬ振りする担任がクソだが、養護教諭、意思の疎通がうまくできなかった姉、主人公が好きなバンドのメンバー、この大人たちが優しい。まともな大人ならなんとか子どもの力になりたいと思っている。だが子どもがなにを考えているか大人はわからない(忘れてしまっている)ので、まずは子どもの方から大人に思いをストレートにぶつけなければ

 【1,700円】これはなかなか分類が難しい映画。主役3人の人物設定とかあらすじとか書くのが難しそうで興味があったら無料なので見てください。ゴールが判明してそこに向かって物語が収束していく話ではないのでよけいに説明しずらいが、それなりに面白いです。ヒロインの小西桜子さん、映画で裸になってこれほどぺったんこの人を初めて見ました。でも可愛いです

 【500円】娘を殺されて復讐をするお母さん、元特殊部隊。この設定、どんだけあったのかと。復讐パートがあっけなかったのと、正しい側の人間が殺されすぎるのがダメ。

 【1,000円】「X-MEN」のスピンオフ作品。自分がミュータントである自覚がなく、力をコントロールすることができないため家族や友人を殺してしまった子どもたちが施設で暮らしている。この映画、主役はポスターの右から2番目、売れっ子女優のアニヤ・テイラー=ジョイと書いてある情報もあるけど、実際は左から2番目の子というインチキ。「屍人荘の殺人」で中村倫也が主役の一人であるかのようなポスターと同じやりかたな。X-MENを意識させるところが実はミスディレクションになっているのが最後の方でわかる。クライマックスが悪者と戦うのでないのがマイナスだと思う

 【1,500円】主役は「IT」の少年時代編で紅一点だった赤毛の女の子。頭脳明晰で正義感が強いが、いつもやりすぎてしまう主人公がお化け屋敷の謎を解く。そこから町の鉄道計画にからむ陰謀に巻き込まれるという話。これって児童文学のシリーズなのかな、けっこう凝ったストーリー。声優さんは上手なんだが少女の声じゃないのが残念

マザー! (字幕版)

マザー! (字幕版)

  • ジェニファー ローレンス
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 【1,800円】歴代胸糞映画、「マーターズ」、「屋敷女」につぐベスト3、いやワースト3か、が出てきた。映画としては実によくできているのだが主人公がかわいそうすぎるので100円マイナス。トラブルも悩みもなくてそれなりに平穏な毎日を送っているそこのキミ。たまにはイヤな気持ちになってドヨーンとしたまえ。この映画を見て

 【1,500円】高校を卒業した仲良しグループ7人の群像劇。この7人がけっこうステレオタイプだし物語もありがちなんだけど話の切り替えが上手なので最後まで飽きずに見られる。自分が何者でもないことの焦り、自分のちっぽけな自尊心を守りたくて他人を傷つけてしまう残酷さ。わかる、わかるぞー

 【1,800円】実話がもとになっているらしい。敬虔なモルモン教徒の家の少女。年上の女性と恋に落ちてしまう。それが両親にバレてしまうのだがそのときの両親の反応がすごい。「オレはゲイなんだ」と息子に告白された親のそれではない。「さっき隣の家の子どもを食っちゃった」のそれ。宗教的にあり得ないことなのだろう。性的転換療法とうのがあって、それをする家に送り込まれる。だけど盗みや暴力を悔い改めさせることはできるだろうが、同性への恋愛感情なんか言って変わるものでは無い。結局、殴られたり石を詰めたリュックサックを一日中背負わされたり、朝から晩まで廊下に立たされたり。ラスト15分、ゲイの少年に会い、彼を理解する教師に会ったところから物語が大きく動く。しかし、ほんと、信仰ってやっかい