秋のビデオまつり「1917 命をかけた伝令」「ホテルムンバイ」

「フォードvsフェラーリ」、「1917 命をかけた伝令」、「ホテルムンバイ」はついこの前に封切られた映画だよね。3本ともスケジュールが合わなくて行かれなかったのだが、それが週末100円セールだったよ。ありがとうAmazonGoogleAppleFacebookが倒産してもAmazonだけは残ってくれ。

バットマン ビギンズ(吹替版)

バットマン ビギンズ(吹替版)

  • 発売日: 2019/05/01
  • メディア: Prime Video
 

 【1,900円】てっきり小難しい映画かと思って敬遠してたのに、ただの娯楽大作じゃないか。そりゃそうか、バットマンだもんな。脳天気なアベンジャーズより、孤独なバットマンが好きだ。まだ二作あるので楽しみだ。

フォードvsフェラーリ (吹替版)

フォードvsフェラーリ (吹替版)

  • 発売日: 2020/04/01
  • メディア: Prime Video
 

 【1,500円】映画館で予告編を見たのでタイトルは知っていた。その時点ではフォードがフェラーリに戦いを挑むのか、その逆なのかわからなかったが、1960年代、すでにレースで不動の王者だったフェラーリにフォードが挑む話だった。ところが中盤以降、敵はフェラーリよりも主人公のチームを良く思わないフォード社内との戦い。つまらなくはなかったが、なぜフォードはフェラーリより早い車を作れたか、そこがまったく描かれてないので、もうちょっと「プロジェクトX」的な要素が欲しかった。

1917 命をかけた伝令 (吹替版)

1917 命をかけた伝令 (吹替版)

  • 発売日: 2020/07/22
  • メディア: Prime Video
 

 【1,500円】これも予告編を見てあらすじは知ってた。第一次世界大戦中、総攻撃をかけようとしていた別部隊があって、航空写真で見たらそれがドイツの罠だと気づく。無線がない時代だったので、主人公ら二人がそれを伝えに行くことになった。主人公、と書いたが主人公だと思ってた人は序盤で死んじゃってもう一人が主人公だったよ。この映画、ワンカットを売りにしていたんだよね。「カメラを止めるな」はワンカットの苦労を描いた作品だったが、本作はワンカットを知らないで見ると損をするくらい鮮やか。歩く主人公を後ろからカメラが追いかける。正面からの映像にするにはカメラが主人公を追い越さなければならないが、その切り替えが意識して見ないとわからないくらいうまい。とくにどうやって撮影したのかわからないシーンが、トラックに乗り込む主人公を後ろから追って、最後はトラックに乗り込んだ主人公をトラックの中から撮影している。Amazonのレビューを見ると「戦争映画として浅い」とか問題意識がないと酷評している人がいるが、そこを主題にして作った映画ではないと思うよ。とくに主人公をカメラが後ろから追うと、主人公の視界でしか観客も景色が見えないので、この先に何が出てくるかわからないFPSゲームのようなスリルがある。

ホテル・ムンバイ(吹替版)

ホテル・ムンバイ(吹替版)

  • 発売日: 2020/02/18
  • メディア: Prime Video
 

 【1,900円】最大の収穫がこれ。2,500円でも観に行きたい。インドのムンバイ市がイスラム系のテロリストに襲われる。こいつらが悪い。悪すぎる。なにしろどこかを占拠するために邪魔な市民を殺傷するのではなく、一人でも多くの市民を殺すことが目的なのである。これが2008年に起こった実話だというから驚きだ。警察ではまったく歯が立たなくて、特殊部隊がデリーから到着するまで手出しができない。そのテロリストグループがホテルに入ってくる。つぎつぎと殺される客と従業員。ホテル側は逃げるか、隠れるしかできない。この圧倒的な力の差がすごい。それでも従業員は客の命を守るために絶望的な戦い(といっても逃げるか隠れるかだけだが)をする。映画の濃密さが半端ない。あまりにもピンチがつぎつぎに来るので見ていて疲れる。もう1時間くらい見たのかなとメーターを見たらまだ20分。1時間見たところでヘトヘトになっていったん休憩したよ。オーストラリア人の監督、これが長編の一作目だというから世界は広い。