真夏の映画まつり「事故物件」「青くて痛くて脆い」

TOHOシネマズへ行った。ここは前から3分の1くらいのところに通路があるんだよ。私はいつも、大きいスクリーンのときはこの通路の後ろ。足を伸ばせるからね。館内が小さいとこの位置だとスクリーンを見上げることになるので1番後ろの席の階段の前。ここも前に席が無いので足が楽。今回は2本とも最後列だったんだが、いままではこの列に座る人は2、3人なんだが、この日は2回ともここだけ埋まってるんだよ。後ろに人がいないってことで、これもコロナ対策か。

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原作は読んだ。事故物件住みます芸人の人がいろいろな事故物件に住んでみる話が半分。残りは不動産屋をはじめいろいろな人から集めた実話怪談になっている。当然、事故物件に住んでも「なんか気配がする」とか「肩が痛い」くらいで実際に怪異が起こることはないんだよ。映画は原作の前半部分なので、ホラー映画として成立させるためにはオリジナルの脚本を作ることになる。とはいっても原作がいちおうあるのでそれにも沿った内容にしなければならない。ここがあまりうまく行ってないように思った。最後にボスキャラみたいのが出てくるんだが、これが江戸川乱歩の黄金仮面みたいなやつで、なんだこりゃ? 家もの怪談では忠実にビジュアル化できる原作のこっちのが良くできていた。

残穢【ざんえ】―住んではいけない部屋―

残穢【ざんえ】―住んではいけない部屋―

  • 発売日: 2016/06/09
  • メディア: Prime Video
 

 「事故物件」のヒロインは奈緒って人で、たしか映画版「みをつくし料理帳」で、テレビでは貫地谷しほりがやった主人公の幼なじみをやるんじゃなかったかな。

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ちょうど、蒼井優のサブセットって感じの人。もう1本はこれ。

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内容をまったく知らずに見たんだが、原作もこうなのか、2時間の尺に収めるために省いたからなのか、いまいち登場人物の心情や細部に不明なところが多すぎて???な映画だったぞ。これの売りは、半分を過ぎたところでそこまで観客が想像した内容、というか想像させられた内容ががらっと変わるどんでん返し。そしてこの物語の真の姿がわかると映画のタイトルの意味がわかるという。うん、ポスターの意味もわかる。映画.comのレビューを読むとみんな吉沢亮めあてで行った人らしくて「わかる、そういう経験ある」と書いてあるが、そうでない私にとっては「それをわざわざ映画で見たいか?」と思ってしまった。杉咲花はいかにも杉咲花の役だったが、この人もキャラが固定化しつつあるよね。ここらで「とんでもなく悪い杉咲花」に挑戦してみるべきではないか。あるいは「ありえないほどだらしない杉咲花」とか。期待してるぞ!