君は光速エスパーを覚えているか

覚えているもなにもまだ生まれてないか。放送が1967年8月から26話って書いてある。この年に生まれた人が52才だもんな。かなり情けないよ。エスパーの強化服とか特撮とか。わずか5分半の動画だから、まずは見てよ。


光速エスパーの秘密

家の軒先から見上げている二人、この人は主人公の両親だが中身は宇宙人。この宇宙人が地球に不時着したんだか別の宇宙人と戦っている最中だったか、両親を死なせてしまった。責任を感じた宇宙人は主人公の両親の姿になり主人公を育てることにした。そうだよ、別の天体から地球に来るくらいの文明を持っている宇宙人ならこのくらいの倫理観はある。白衣を着ている老人が「強化服」(いまなら「パワードスーツ」と命名しただろうな)を開発した研究所の科学者。完全に行き詰まっていたところに、宇宙人の両親が地球には存在しないテクノロジーの知識をテレパシーで送り完成させた。最後の方に出てくる悪い宇宙人が地球を攻めてくることを知っていたので、それと戦うことができる武器を地球人が持つ必要性を感じていたのだったかな。とにかく宇宙人の両親は良い人なのだ。以降も主人公がピンチになると打開策をテレパシーで送り主人公を助ける。

このドラマが画期的だったのはヒーロー物の矛盾点をクリアしていることだ。それは

その武器をなぜ量産しないのか?

ウルトラマンシリーズも怪獣や宇宙人が出てくると地球防衛隊が戦うが戦況が不利になってウルトラマンの登場になるわけだが、ジェットビートルとかウルトラホークが1機だけでなく10機くらいあれば怪獣を倒せるのではないか? それはほかのヒーロー物にも共通する。その点で宇宙戦艦ヤマトも秀逸。地球にはないテクノロジーイスカンダルが教えてくれた。しかも時間がないので1機しか作れない。この地球より進んだ文明から教えてもらうというアイデアがヤマトの10年前に光速エスパーで使われていたのよ。さらに子どもを陰から助けるイケメンのお父さんと美人のお母さん。以前にウルトラマンジードの人間関係で書いたが、第二次性徴前の小学生はセクシーな彼女より頼りになる両親、優しいお姉さん、信頼できる先生が欲しいんだよ。それにしても光速エスパー、強化服を支えているのはトランジスターだよ。このあたりから日本は半導体大国になりやがて没落するのだが、このドラマをライブで見ていた自分自身もずいぶん長く生きたのだなあと感慨深い。