ゴールデンウィーク映画まつり

GW中に3本の映画を観て、その中の1本が下のどれかという人はいると思う。あるいは、GW中に100本の映画を観て、その中に下の3つが含まれている人はいると思う*1。GW中に3本の映画を観て、それが下の3本だった人は全国で私だけだと自信を持って言える。そのくらいマイナーな映画。
     
2つの組織が倉庫で銃の売買の取引をする。ただそれだけのはずだった。お互いに相手を出し抜こうとか相手を壊滅させようという気はない。それがちょっとしたことから殴り合いになって撃ち合いになってしまう。そこから映画は1時間以上の銃撃戦になる。だが倉庫には両方の組織を合わせて10人もいないのになぜ延々と銃撃戦ができるのか? まずはゴルゴ13ではないのでめったに当たらない。当たっても致命傷を負わせられない。また当たっても急所でなければ死なない。この事実は映画が始まる前に「FBIの調査によると・・・」と説明がある。銃撃戦が始まってから30分以内に全員が被弾する。痛いし片足や片手が動かなかったりするが引き続き相手を撃つ。動きが緩慢になるのでよけいに命中しなくなる。映画が始まって30分もしないうちに銃撃戦になって、そこから延々と銃撃戦だけをしているという異色作。だがこの映画、主人公がいない。ポスターでは女性が手前にいるが、その人の目を通してという話でもない。そのため...途中で飽きてくる!


     
主演は橋本愛、共演は染谷。しかし日本映画を観ると3本に1本の割合で染谷が出てねえか? 就職が決まっているのだが卒論ができていないので卒業があぶない主人公。井の頭公園を望む彼女のアパートに永野芽郁演じる女性が訪ねてくる。亡くなったお父さんの遺品にこのアパートの写真があったと。その写真に写っている女性を探してお父さんとの関係を知りたいと。その女性はすでに亡くなっていたのだが、遺族の染谷から遺品にあったテープを渡される。そこには二人で作った歌が吹き込まれていたが、残念ながら途中で消えている。かくして3人は歌を完成させてフェスで歌うことになった...映画自体にはいろいろ文句もあるのだが、初めてスクリーンで見た永野芽郁がすごくいい。彼女はUQのCMに出ている3人目の女性ね。あれ誰っ(`Д´)!!!! だった人。なんでもスターダストが猛プッシュ中らしい。この人はいろんな表情ができてそれぞれが良い。あと華がある。過去に観た映画で残念だった山本美月ぱるるにはない輝きがあると思った。さすがスターダストのイチオシ。


     
公開は3月4日なので2ヶ月のロングラン。って、上映しているのは角川シネマだけなんだがな。「セーラー服と機関銃」もこの映画館だかは2ヶ月くらいやってた。最近に観た同系統の映画、土屋太鳳の「青空エール」、広瀬すずの「チアダン」。どれも初心者の主人公が吹奏楽部やチアダンス部に入る話だが、この映画も吹奏楽部。たぶんいちばん話題にならなかったのはこの「ハルチカ」だと思うが、私はこれがいちばん面白かった。廃部になった吹奏楽部を再興するために部員集めをする新入生の主人公。その過程でなぜこの人は部を止めてしまったのかとか、なぜ経験者のこの人は入部を拒むのかがちょっとした謎になっている。最後は県のコンクールに出るのはお約束のパターン。だがこの映画の画期的なところは主人公が下手くそなところ。いや、「青空エール」や「チアダン」もそうだったのが最後はレギュラーになったりセンターになったりする。この映画の橋本環奈ちゃんは部の創始者なのでレギュラーなのだが最後まで下手。それでもコンクールでは素晴らしい演奏をしてハッピーエンドなんだろうなと思ったが大事な舞台で失敗。ええええー! でも上映時間からしてまた1年ということもないだろうから、この映画ってどうやって終わるの? と思ったらなるほど! これがクライマックスか。すごくいいじゃないか。すごくいいよ。って、そこでも失敗かよ! なにをテーマに持ってくるかがほかの2作と違っていて意表を突かれた。話題にならなかったのが残念。橋本環奈ちゃんは土屋太鳳・広瀬すず有村架純に比べると「ちんちくりん」だが、そこが可愛い。

*1:そもそも映画評論家でも100本は観ません