秋の映画まつり「屍者の帝国」

デビュー2年、34才の若さで夭折した伊藤計劃(「計劃」は「計画」)。長編はわずか3作しか残していないが、「虐殺器官」、その続編である「ハーモニー」は国内外で高い評価を得ている。以前に読書のコーナーで紹介したが、プロローグだけで絶筆した作品を円城塔が完成させた「屍者の帝国」、この3本をアニメ化するプロジェクト「Project Itoh」というのがあるそうだ*1。最初に「屍者の帝国」が公開され、残りの2本も順次公開の予定。ただ、もっとも有名な作品「虐殺器官」を製作していた会社が倒産し、完結するのかが危ぶまれているそうだ。
この「屍者の帝国」、2年前に小説は読んだが*2、他の2作に比べるとけっこう通好みでアニメ化をして面白いのかと思ってた。基本のプロットは同じなのだが、細部はまったく違う話。とくに主人公のキャラが原作とはぜんぜん違う人に。ただ原作はかなり地味な話なのでこれはこれでいいか。とにかく絵が怖ろしくきれい。このクオリティで作ったら「虐殺器官」を作っていた会社が倒産したのもわかる。ただ、ラストシーン、エンドロールの最後に流れるモノローグ、その後に1分ほど4年後の話*3、この3つのつながりがよくわからん。観に行った人は教えて欲しい。

*1:http://project-itoh.com

*2:http://d.hatena.ne.jp/M14/20130713

*3:エンドロールが始まって帰ってしまうとたいへんなことになる