ビデオリサーチ(後編)

門外不出、謎に包まれていたテレビ番組調査の後編。べつに謎に包まれていたわけではない。アンケートを配られた人の中に私のような暇人がいなかっただけだ。第2問「次にあげる番組の内容や企画、つくり、雰囲気をどのようにお感じですか」。第1問はすべての番組について好き嫌いと印象についての質問だったが、第2問は番組をニュース・ワイドショー、ドラマ、バラエティに分け、各ジャンルごとに20個くらいの選択肢からあてはまるものに○をつける。たとえば毎朝見ているZIP!で私が○をつけたものが

  メインキャスターがよい/レギュラー出演者がよい/ゲスト出演者がよい/レポーターや記者がよい/内容に信頼がもてる/

  タイムリーな企画が多い/姿勢が公正・中立である/その番組なりのポリシーを感じる/内容の着眼点がよい/掘り下げが深い/

  内容の幅が広い/特集の企画がよい/VTRの使い方がうまい/番組の進行がよい/テンポがよい/番組の雰囲気が自由/

  家族で見られる/放送時間帯がよい

だ。これに対してテレ朝の報道ステーションに○をつけたのは

  その番組なりのポリシーを感じる

だけ。ポリシーだけは感じる。「安倍が嫌い、日本が嫌い、日本人が嫌い」の3点には一本筋が通った揺るがない信念を感じる。これがドラマになると「脚本がよい」とか「人間関係の設定がよい」に変わる。残念ながら今クールで見ているドラマはない。第2問もかなり時間がかかる。ここまでで30分オーバー。第3問は月曜日から日曜日まで夜の7時台から11時台までのどこでテレビを見ているか。選択肢が

  TVだけを見ている/何かをしながら主にTVを見ている/TVを見ながら主に他のことをしている/TVは見ていない/家にいない

に分かれる。ここでTVを見ているに○をつけたら

  見たい番組がある/なんとなく週間で見ている番組がある/番組は決まっていない/TVはついているがあまり見ていない

さらにどの局を見ているかに○をつける。私は「TVだけを見ている/何かをしながら主にTVを見ている」が一つもないよ。第3問からはスポンサーについて。番組とスポンサーが並んでいて、この番組をこのスポンサーが提供していたことは知っていたか、その企業のイメージと番組の内容・雰囲気が合っているかを聞いている。なるほど、この資料を広告代理店が持ってスポンサーの継続を頼みに行くのだろうな。こんなの毎週見ていないと答えられないよ。私がわかったのは「世界ふしぎ発見」の日立と「おしゃれイズム」の資生堂くらいだな。
つぎは企業名が並んでいてその企業のイメージを

  近代的な/独創性のある/親しみやすい/規模の大きい/将来性のある/伝統のある/品質管理のよい/信頼性のある/

  技術力のすぐれた/商品の品質のよい/研究開発に熱心な/時流に乗っている/宣伝広告がうまい/CMがよく目につく

からあてはまるものすべてを選び、最後に好感度を聞くもの。
     
私自身の知識や興味の問題もあるが、ソニートヨタ、つまり家電メーカーや自動車メーカーは意外と○が少ない。ここ20年以上、尖った製品ってないよね。自動車なんかボルボBMWのCMを見ると、おいおいこんな機能が必要か?と思いながらも未来を感じさせるワクワク感があるよね。日本はあいかわらずエコとファミリーだもんな。あれで若者に訴えるのなんか無理さ。この中に富士通が入っているが、消費者との接点が少なすぎるだろ。これは気の毒。
その後は私自身の消費動向やライフスタイル、性格を問う質問が並ぶ。その結果、

  回答を考慮する必要がない偏屈な人

ということになり、統計から抜かれるように思う。全部答えて1時間を超えた。やっぱり1,000円では安いぞ