ウェザーガールズ「ウェザーガールズに会いに行こう リローデッド」(後編)

この後はゲームの後半、そして握手会になるわけだが、順番を入れ替えて終了後にファミレスで行なった*1鱸さんとの反省会。

  鱸「みんな可愛いですね。良い物を見せてもらいました」

  私「日本人とは骨格がちょっと違うでしょ」

  鱸「日本人は肩幅とか胸板とか華奢ですね。彼女たちはスリムなんだけど...」

  私「マッシブ」

  鱸「そうそう、マッシブ。容積がでかい。あとゲームのとき誰かが*2私の隣だったんですよ」

  私「えー、いいなあ*3

  鱸「民族によって違う臭いってあるじゃないですか」

  私「日本人は醤油の臭いがするって言われますね」

  鱸「ウェザーガールズは日本人とは違う臭いがしました」

  私「それはわかんないなあ」

  鱸「あと、ゲームの間、絶対につまんなそうな顔をしないんですよね。

    終始ニコニコしてました。営業スマイルか本当に楽しんでいるのかわからないですが

    1時間続けるのはなかなかできないです」

  (鱸さんに渡したCDのジャケットの写真で、ミニちゃんを指さして)

  鱸「あれ、こんな人いましたっけ?」

  私「これは修正のしすぎです。台湾はやたら修正を入れるんですが仕事が雑なんですよ」

【19:30】 最後は「ウェザーガールズバスケット」で全員がチェンジ。最後に残った人は、ウェザーガールズ全員が手をつないでその人を囲んで、名前を連呼しながらぐるぐる回る。これは何の儀式なんだ。つぎのゲームは全員参加の「しりとり」。制限時間5秒、言い終わったらマイクをつぎの人に回す。記録係のお姉さんがホワイトボードに書くので同じ単語はNG。あきげんが「1周するまで帰れません。終電までに終わらせてください」だって。ウェザーガールズの7人が等間隔になるように席を移動。こんなゲーム、日本人のアイドルとやってもつまらないな。だが実際にやってみると日本人のオッサンの方が緊張のあまり失敗する。2秒くらい経過するとウェザーガールズによる無情なカウントダウンが始まるのでますます出てこなくなる。ウェザーガールズの中でもヤバそうな人は後ろにマネージャーがついてそっと教える。具体的な言葉は忘れてしまったが、エースが形容詞とか複合語を連発してたびたびの警告。何回目かのトライアルで、今回は順調。だがスタートを0時の位置とすると、私の席は10時のあたりなのでけっこうキツくないか。隣の人と「ここまでずいぶん距離がありますよね」「ええ、緊張します」。私の番が来た。語尾は「キ」。そのとき3秒くらいの間に私の脳内を駆け巡った思考。

  「キ」か...

  「キソタマ」って言ったらウケるかな...

  いや、全員ドン引きだろう。ウェザーガールズだけポカンとして...

  ハイジャンだけが「ウワッハッハ!」と大ウケ...ププッ

  あ、ヤバイ。思考が「キソタマ」に固定されてしまった...

  どうしよう、「キソタマ」以外が考えつかない...

  「キソタマ」「キンタ」...



  「きんたろう」

マニアックすぎるだろ。ウェザーガールズは誰もわかんないよ。そのまま1周したが時間はまだ19:45。もう1回やることに。今後はウェザーガールズの隣の人から初めてウェザーガールズで終わるようにする。何度かの失敗のあと、順調に回って時間も20時、これで終わりだな。最後はミアちゃん。語尾は「ビ」。

  ミア「美容院!」(観客爆笑)

最後の最後に「ン」を出すミラクル。なんでみんなが笑っているのかわからずミアちゃんはキョロキョロ。
【20:00】 最後は舞台でウェザーガールズの持ちネタ、踊る天気予報。この天気予報はいろいろ変遷があって

  第一期(2012/7〜2012/10)

    「恋の天気予報」のサビを合唱→間奏に乗せて天気予報→サビを合唱

       

  第二期(2012/12〜)

    台湾でやっていた天気予報に近い、軽音楽に乗せて踊るだけの歌なし天気予報

       

  第三期(2013/1/27〜2013/2/2)

    第二期の変形で、全国の天気を各地の名物とともに伝える。

       

      ハイ「東京、晴れ! おーみやーげわー!」

      全員「東京バナナ!」

    1月27日に初披露したが、翌週のサンシャインでグダグダになり大惨事となって廃止...

今回は新曲のサビに乗せた新バージョン。彼女たちの歌がもっとうまければ持ち歌だけではなくそのときどきのヒット曲を使った天気予報もできるのに。でもそれをやったら完全にお笑いユニットだ。
【20:15】 前回は握手会→撮影会だったが今回は撮影会から。って、撮影会の参加人数多すぎ。ほとんどの人が撮影会だよ。客をウェザーガールズが囲んでポーズ。基本は両手でWを作るウェザーガールズのポーズだが、客が「ネコ」とか「目の横でピース*4」とか注文を付けることもできる。私はこれはイヤだよ。だって自分が入っていると画像としての価値が下がるだろう。画竜点睛なんてもんじゃない。とにかく人数が多いので30分くらい待つ。私は待っているだけだが、ウェザーガールズのみんなも大変だ。日本に来るとき、日本のB級アイドルはこういうことをするのだと知っていたのだろうか。
常連さんは毎回イベントに参加して数十枚のCDを買っている。今回の新星堂のイベントは新星堂でCDを購入しないと参加できないが、それ以外は見るだけならタダ。だが握手会や撮影会に参加して「今回も来たよ」と彼女たちに伝えたいのと、なにより

  CDが売れないと台湾に帰っちゃう

という日本のアイドルにはない独特の危機感がある。仮に100枚買ったとしても12万円。半年に1回のことなので1ヶ月あたり2万円。自分の趣味への投資としてはけっして高くないと思う。どうせ2万円を使うなら同じ物を100個ではなくCD、DVD、写真集、コンサートなどバリエーションがある投資をしたいところだがB級アイドルはしかたない。だが私は思うのだ。これをA級アイドルがやっちゃいかん。A級アイドルが同じ手法を使えばミリオンセラーを出せるだろう。だがそれはまちがっている。B級にはB級の、A級にはA級の戦術があるべきだ。アメリカの海兵隊が一斉に落とし穴を掘って竹槍を刺してはいかん。A級アイドルは日本の芸能界、音楽界のパイロット、ロールモデルとしての振る舞いをして欲しい。
そんなことを考えているうちに撮影会が終わり握手会。「握手会に参加される方はこちらにお並びください」と係の人が呼びかけるので前に出る。ハイジャンと目が会って会釈。日本人は礼儀正しいのだ。私が先頭かよ。私の後ろは鱸さん。そのうしろは...いねえ。えーーー??? 握手会はいないの? なんかCDを1枚しか買わなかったケチな人みたいじゃないか。現にそうだけどな。うう、なんか恥ずかしい。後ろではガンガン写真を撮っているし。頼むから私の後ろ姿をネットにアップしないでくれよ。鱸さんのうしろに3人くらいが並んで握手会開始。整理券の先頭は無意味だったが握手会でまた先頭とは。

   ハイジャン

  私 「お久しぶりです」

  ハイ「お久しぶり」(ごめんね)

  私 「日本のお正月はどうでしたか。楽しかったですか?」(ハイジャンは残留だったので)

  ハイ「はい、楽しかったです」

  私 「福袋は全部でいくつ買ったんですか」

  ハイ「3つ買いました」

そうか、あの後は買わなかったのか。3つでも不要品の山になるけどな。

   エース

  私 「UFOの呼び方はわかりましたか?」

  (UFOの呼び方を研究しているとブログに書いてあったので)

  エス「まだわからないですー」

なんちゅう会話だ。エースは真顔で答えているが、隣でダラちゃんが笑ってる。でもエースならいつかUFOを呼べるような気がする。できればそのときはエース以外の人にも見えて欲しい。エースにしか見えないUFO、エースにしか聞こえない異星人の会話ではただのあぶない人だ。

   ダラ

  私 「(名札を見せて)リンゴは呼ばれませんでしたね」

  ダラ「はーい(笑)」

本当はダラちゃんに伝えたいことがあったんだ。ダラちゃんが落とした財布はついに出てこなかった。日本人として恥ずかしい、日本人を代表してダラちゃんに謝りたいと。だが握手会の先頭って意外にプレッシャーがある。たしかに前の人が詰まっていて、かといって話すこともなくて困るということはない。自分のペースで進められる。だが常につぎの人、ダラちゃんならミニちゃんがこっちを見ている。なんとなく早く移動しなければと急かされている気がする。それにダラちゃんが深く傷ついていたら逆効果、私の自己満足でしかない。しかもダラちゃんの日本語力だと「あなたが取ったですか。早く返してください」と誤解されそうだ。テコンドー有段者のダラちゃんのパンチが飛んできても困る。

   ミア

  私 「月曜日のニコ生見ました」

  ミア「?????」

  私 「ニコニコ動画です。みなさんが出演したやつ」

  ミア「あー」

  私 「ミアさん、すごく緊張してましたね」

  ミア「?????」

難攻不落だ。ミアちゃんは難攻不落だ。ミアちゃん、近くで見ると顔が小さくて目が大きい。顔の半分が目のような印象さえ受ける。実物がこのくらいでもロングで見るとただの目がパッチリした人だから、松島トモ子は実際に会ったらすごい感じなんだろうな。できれば会いたくない。

   ミニ

  私 「体調はだいじょうぶですか? ブログを見てびっくりしました」

  (先週のイベントで握手会の途中で貧血)

  ミニ「先週のイベントですね。もうだいじょうぶです」

  私 「毎日寒いですから気をつけてくださいね」

  ミニ「はーい」

ご近所さんとのふつうの会話だな。例によってここで気力が尽き果てる。

   ユミ

  私 「最近は自己紹介のときにユミさんが『私たちは』って言うんですね」

  ユミ「はい(笑)」

つまんない会話だな。ユミちゃんは写真や動画で見るとキツイ感じだが、実際に会うとニコニコして「この人はお人好しの優しい人なんだろうな」と思う。満面の笑みで見下ろされる...

   ニューニュー

  私 「CDに入っていたトレーディングカード、ニューニューさんでした」

  ニウ「ありがとござまーす(笑)」

よく考えたら、ほかの人は「ニューニューを何枚持っているか」という尺度で物を考えている。「ニューニューが出た」という言説がまちがっている集団の中に私はいるわけだ。ああ、終わった終わった。鱸さんも満足したみたいだし大成功。もう来ることはないだろうな。あ、来月はDVDの発売だった...

*1:二人とも酒を飲まない

*2:初めてなので顔と名前が一致しない

*3:2回目くらいのコールで鱸さんは彼方の方角に

*4:セーラーヴィーナス