小松彩夏「グラビアアイドルと呼ばないで」−掘らないで下さい

最終回まで2週間のおあずけだが、最後はいったいどうなるのだろう。いくつかパターンを考えて、その妥当性、ドラマとしての完成度を考察してみよう。
【10人だけ合格】メイン回があった人、半分の10人が合格。もっとも収まりが良さそうだがドキュメンタリータッチのこのドラマでは非常に問題のあるラストだと言える。1次審査に合格した19人が最終審査までの1週間、それぞれのドラマがあったわけだ。そう、19とおりのドラマがあった。その中で10人くらいを放送したのは作り手側の都合。シリーズ構成とか台本によるものだ。その10人を合格させたのでは最終審査のドキュメンタリー性が無くなってしまう。当然、最終審査にも台本はあるわけなのだが、あまりに無粋。
ヤングジャンプだけ合格】これはシュールな結末だ。名もないグラビアアイドルなど19人束になっても集英社には勝てない。全員が噛ませイヌ。ラストの台本によってはドラマとしておもしろい結末になるがこれにも問題がある。ヤングジャンプ代表が悪者になってしまう。彼女もこれから売り出す人なので、あまりにマイナスが大きい。
【全員合格】これもパターンだな。この結末に向かって最後を盛り上げるには脚本家の力量が試される。
【5人くらいが合格】最終審査がガチで行なわれ、メイン回のあるなし関係なく合格者が決まる。ドラマとしてはこれでも良い。私がいまでによくわからないのが、この合格者は番組終了後もテレビ東京がアイドルユニットとして売り出すのか? とすると知名度や事務所の大小を関係なしに選んでしまうのはどうなんだろう?
【該当者なし】この結末にすれば、アイドルユニットは消滅するので番組だけで自己完結する。だが、最終回のひとつ前までなんの伏線もなしにこれをやるか?
岡本夏生だけ合格】ラスト10秒前に「合格者は岡本夏生さんです」「オーホッホッホッホ!」「え〜〜〜」(テーマソング)ここで舞台で大乱闘になる20人+岡本の静止画がフラッシュバックで流れる。これがもっともおもしろい終わり方だが、みんなの涙はなんだったのかと