昨日、「月野うさぎが妖魔にされてしまうact13、act14に登場しないで、なんのための影武者か」と書いた。実は、これは影武者であるセーラーヴィーナスの怠慢ではない。助けに行かないのではなくて助けられないのだ。なぜならセーラームーンを助けるのはこの時点ではタキシード仮面の役割だからである。セーラームーンのピンチにどこからともなく現われたのは誰かをまとめてみた。*1
act01・・・タキシード仮面(ナイフをはじく)
act03・・・タキシード仮面(どうやって異空間に入ったのか)
act04・・・タキシード仮面(ビルから落下。ちょっと助けてすごく助けられた)
act05・・・タキシード仮面(助けたというか銀水晶をかっぱらいに来た)
act07・・・タキシード仮面(手に負傷。ハンカチを巻いてもらい、ちょっとうれしい)
act09・・・タキシード仮面(妖魔ではなく警官からムーンを逃がす)
act11・・・タキシード仮面(ゾイサイトとラブリー)
act12・・・セーラーヴィーナス(実際はセーラーV)
act13・・・タキシード仮面(参戦前にクンツァイト去る)
act14・・・タキシード仮面(夜まで玄関で待ってたのは偉い)
act15・・・タキシード仮面(その前に高いところから落ちて後頭部強打)
act19・・・タキシード仮面(ごほうびにチョコレートをもらう)
act20・・・タキシード仮面(到着前にまことに殴られる)
act22・・・セーラーヴィーナス(ダーキュリーとの一騎打ちで敗北(泣))
act23・・・セーラーヴィーナス(どっちが助けられたか微妙)
act24・・・タキシード仮面(ムーンに正体バレる)
act25・・・タキシード仮面(一時死亡。生き返った後にタキシード仮面を廃業して留学)
act28・・・セーラーヴィーナス(リーダーの貫禄を見せつけるが仲間に入れてもらえず(泣))
act30・・・セーラーヴィーナス(実際は愛野美奈子だけどね)
act31・・・セーラーヴィーナス(なんかヴィーナスだけ別撮りだったような)
act35・・・セーラーヴィーナス(エンディミオンも助けてコンサートのチケットもあげる)
これを見ると、ムーンを助ける役が途中でタキシード仮面からセーラーヴィーナスに入れ替わっているのがわかると思う。さらにセーラーヴィーナスがいるときはタキシード仮面は来ないので、タキシード仮面が先に来たときはセーラーヴィーナスは来ないのだ。両者が同時に登場するのはact12(偽プリンセス登場)と25(プリンセス覚醒)だけだが、2話とも戦闘に関しては変則的な回である。
これを見ると、小林靖子がセーラーヴィーナスに託した使命が垣間見えてくる。そして実写版ではヴィーナスのチェーンが遠方から敵の攻撃をはじく技として実に有効に使われているのだ*2。アニメでは正体が発覚した後も引き続きムーンを守り続けたタキシード仮面だが、実写版ではこの役割を途中からセーラーヴィーナスが引き継いでいる。
そのためにはセーラーヴィーナスは別行動を取らなければならない。最初から戦闘に加わっていては、後から颯爽と登場できないからだ。まちがってもカラオケクラウンで月野うさぎら4人とおしゃべりしていてはならない。当時、雑誌のインタビューで「早くみんなと合流したい」と言っていた小松彩夏だが、セーラーヴィーナス役である限り無理だったのだ。