秋のビデオまつり「光をくれた人」「ソローキンの見た桜」

 今回もマイナーな作品3本だ。

ナイト・チェイサー(吹替版)

ナイト・チェイサー(吹替版)

  • メディア: Prime Video
 

 【1,200円】主人公がチョイ悪の友人とタクシーに乗る。その友人は主人公の制止も聞かずタクシー代を踏み倒して逃走。するとそのタクシーがどこまでも追ってくる。それなら建物の中なら追ってこられないだろうと思うが、運転手が車から降りて追ってくる。かくまってもらうために友人の仲間の家(この仲間というのが本当の悪)に逃げ込むが運転手はその悪たちを惨殺。助けを求めた警官(この警官も悪)も惨殺。運転手の目的はなにか...タクシー版「激突」かと思ったら終盤で意外な展開になり運転手の目的が明らかになる。こうやってあらすじを字にしてみると目的がわかっちゃうね。運転手の目的に無理があるが方向性は面白い。

光をくれた人(字幕版)

光をくれた人(字幕版)

  • 発売日: 2017/12/22
  • メディア: Prime Video
 

 【1,200円】映画館で予告編は見た。子どもが欲しいが奥さんが2回続けて流産。海岸に流れ着いたボートに男性の死体とまだ生きている赤ちゃん。夫は止めたがこの子を自分の子どもとして育てようと主張する奥さん。夫が折れてその子を育てることになった。4年後、あるきっかけでこの子の本当の母親がわかる。良心の呵責に耐えきれない夫は...夫役はXメンの鉄兜の人、妻役はエクスマキナトゥームレイダーの人。この手の話って紆余曲折があってハッピーエンドになるだろ。なんでバッドエンドなんだよ(泣) ラストでちょっと救いはあるのだが

ソローキンの見た桜 

ソローキンの見た桜 

  • 発売日: 2019/10/23
  • メディア: Prime Video
 

 【1,200円】阿部純子が主演の珍しい映画。日露戦争当時、ロシアの捕虜を収容する施設が松山にあった。先進国の仲間入りをしたい当時の日本、国際条約に基づいて丁重に捕虜に接した。その中の一人のロシア兵と、捕虜専門の病院で働く看護師の悲恋を描いた作品。ロシア兵と日本人は英語で会話をする。阿部純子の劇中の会話も半分以上が英語。彼女の別の作品「海を駆ける」も舞台がインドネシアでセリフの8割は英語だったので、こういう映画だとこの人に需要があるのかもしれない。クライマックスは革命に身を投じるためにロシア兵が彼女を連れて収容所を脱走するところ。ところがこの脱走劇には裏がありまったく別のドラマが進行していたというなかなか凝った作り。ただこの作品、演出がいまいちで阿部純子斎藤工も本来の力を発揮できていないのが残念。