改元ビデオまつり「マザーハウス」「デス・プルーフ in グラインドハウス」

今回は異色作ぞろいだ。

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ポスターに「衝撃のオカルトホラー」って書いてあるでしょ。ぜんぜん違うから。ベネズエラ産の分類が難しい映画。夫を殺され、息子を誘拐された女性。あろうことか夫と子ども殺しの嫌疑で逮捕され、そのまま30年の刑に処される。刑期を終えて元の家にひとりで住む、すでに老境の主人公。その家で起こる不気味な出来事と、過去の回想が交互に描かれる。3分の2までは地味なホラー映画なのだが、残りの30分が怒濤の展開。この映画のジャンルを言ってしまうと盛大なネタバレになってしまうが、過去に見たことがないストーリー。すごいぞ、ベネズエラ。つぎつぎと伏線が回収されて、そう来るか、そう来るかの連続。ラストで「しかし、この子はこれからどう生きていくのかなあ」と思ったら、そこで残った二つの伏線が爆発し爽やかなラスト。やるなあ、ベネズエラ

 

   f:id:M14:20190522192229j:plain 1,500円

主人公(ポスターの左)は危機管理コンサルタントの新入社員。だがこの会社はすげえ。テロ組織にその組織の一員として社員が潜入し、つぎのターゲットを調べて未然に防ぐ。かといって秘密兵器を持っているわけではなく、格闘技の心得があるわけでもない。こんな会社に就職する奴いるのかよ。主人公が潜り込んだのは映画のタイトルになっている組織で、環境を破壊する企業をターゲットにして、人が死なない程度の騒ぎを起こしてその企業の罪を告発する...そう、ある意味、良い奴らなんだよ。そこが主人公の葛藤になり物語がツイストしてくる。でもこんな会社、年俸1億円でもイヤだ。

 

   f:id:M14:20190522192227j:plain 1,000円

今度はベトナムの刑事アクション映画。ポスターの中央が特殊任務専門の女刑事。右上がイケメン上司。最初は小さな事件のはずだったが、芋づる式にどんどん巨大な組織が出てくる...古い、古いよ。たった3年前の映画だが、昭和40年代の日本映画を見ているよう。あとは主人公の上司。ふつうの刑事物は主人公の上司が役立たずか、警察署から出ないでしょ。この上司、頭は切れるし、行動派だし、非の打ち所が無い。あまりに上司がデキすぎて主人公がダメに見えてくるのが欠点。あと、イケメン上司以外は男性がなにかというと上着を抜いて肉体美を披露する。その割に女性がまったく肌を見せない。もしかするとベトナムはこの点が厳しいのかもしれない。

 

   f:id:M14:20190522192230j:plain 1,500円

タランティーノ監督のスリラーで、2007年の公開。タイトルのデス・プルーフ、ウォーター・プルーフは耐水でしょ。デス・プルーフはスタントマン専用の耐死仕様の車。つまり特別に頑丈な車。で、この車に頭のおかしいスタントマンが乗って、自分に冷たくした女の子の車に真っ正面から高速で衝突して死に至らしめる。エグいよ、エグすぎるよ。4人の女性が乗っていた車が大破して全員が即死するのが前半。後半は新しいターゲットが現れ、また悲惨な死に方をするのかと思ったらここからがとんでも無い展開。

 

   f:id:M14:20190522192231j:plain 1,500円

強盗に妻を殺された主人公。実は元特殊部隊。ありがちだな、ありがちだ。昔の仲間に協力してもらい3人の強盗に復讐をしようとする。だがこの3人のバックには街の裏社会を牛耳るギャング、さらにそのバックには...これもありがちだ。エピローグのひねりがなかなか洒落ている。でもこのストーリー、同じ映画が100本はあると思う。